大学生リスト





大学4年生 投手編



 
飯田 優也(東農大生産学部)投手
185/86 左/左
(神戸弘陵出身)

ソフトバンク育成3位

 
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陶久 亮太(東農大生産学部)投手
178/73 右/右 
(帯広農出身)


(どんな選手?)

 今春のリーグ戦では、3勝1敗 防御率 1.77と活躍。昨年神宮第二で観た時は、130キロ台中盤ぐらいの投手だったような記憶がありますが、メモを残すほど惹かれませんでした。しかしこの大学選手権では、リリーフで常時140キロ台~後半をたたき出すなど、来年に向けて期待の高まる投球をしてくれました。

(投球内容)

 第一戦の横浜商科大戦の映像を消してしまって、その時の詳細がわからないのですが、第ニ戦の慶応大戦では、僅か1球で終わってしまいました。第一戦でのコメントを見直すと、ゆったりとした始動からピュッと鋭い腕の振りから投げ込む投手で、コンスタントに140キロ台~後半ぐらいのストレートを投げ込む勢いのある球が魅力。変化球も緩い球はないのですが、ストレートとの見分けの難しい高速で沈むボールが武器だと記載されています。

(投球フォーム)

 お尻を一塁側にしっかり落とせるフォームなので、見分けの難しいカーブや縦に鋭く落ちる球を修得できる可能性が高いフォームです。着地までの「間」も作れているので、充分にピッチングの幅を広げて行ける可能性を感じます。

 グラブは最後まで内に抱えられておりますし、前でボールを離せる「球持ち」の良さもあります。ただ足の甲の押し付ける時間が短いので、低めへの制球と粘りが今後の課題か。腕の角度はある程度ありますが、けして無理な振り抜きにはなっておりません。

 「着地」のタイミングも悪くないので、「開き」が早過ぎることもありません。腕も強く振れておりますが、「体重移動」は、それほどまだ下が上手く使えているというほどではありません。そのへんがもう少し上手くリード出来てくると、ウエートの乗った良い球が行くようになるのではないのでしょうか。

(今後は)

 すでに本格化し、球が速くなってきました。落ちる系の球にも威力がありますし、現状はリリーフで持ち味を発揮するタイプでしょうか。フォームの土台も良いので、意識次第ではまだまだ伸びることが期待されます。少なくても来年は、北の逸材としてドラフト候補としてマークされる可能性を秘めています。志し次第では、大学から指名があるかもしれませんね。期待して見守ってみたい一人でした。

(2011年 大学選手権)

 

佐藤 峻一(道都大)投手
178/68 右/右
(北見柏陽出身)


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吉田 友大(青森大)投手
184/88 右/右

 
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荻野 裕輔(東北福祉大)投手
182/86 左/左
(東北出身)


 東北高校時代は、正統派の左腕。しかし大学で故障してからは、技巧派でオッサン投げのようなフォームになり、今やドラフト候補の片鱗はありません。今春のリーグ戦での登板は、僅か2試合(防御率は 0.00)。それでも大学選手権の愛知学院大戦で、先発のマウンドにのぼりました。

(投球内容)

今は、かなり腕を下げた左のスリークオーター。球速も125~130キロ程度になっていました。昨秋神宮大会で見たときは、135~139キロ程度まで出ていましたが、球速表示より遅く感じた球だったので、むしろ東京ドームの厳しいスピードガンだと、この程度になってしまうのかなとも思います。見た感覚だと、この両者の中間ぐらいの印象で、130~135キロぐらいという感じ。ボールの出所を隠しつつ、ピュッと繰り出して来るの感じの球を投げるので、打者は意外に差し込まれます。

変化球は、スライダーとのコンビネーション。昨秋は、スローカーブやパームボールのような緩い球も投げていましたが、この試合ではスライダーとのコンビネーションに終始していました。

左打者の外角には、徹底的にボールを外角に集める高い精度の制球力があります。球の出所の見難さもあり、左打者としては少々厄介。そのためヒットも、ボールが長く見られて制球もアバウトになる、右打者から打たれるケースが目立ちます。

昨秋からの大きな成長は感じませんが、クィックは1.1秒台後半でまとめられるようになり、昨秋の1.3秒近くかかっていたのに比べると成長。元々試合を壊さないまとまりはあります。あとは、ボールの力の無さを如何に上手さとコントロールで補って行けるかでしょう。

<長所>

「着地」までの粘りが出てきて、自然と身体の「開き」も遅くなり、打者としては合わし難いフォームになっています。また「球持ち」も良いので、中々ボールが出てきません。

<課題>

グラブの抱えが少し甘かったり、足の押し付けも浮き気味など、コントロール司る動作に甘さがあります。それでも「球持ち」の良さで、これを補うことは出来ています。

腕が鋭く振れず、投げ終わったあとも身体に絡んできません。そのため速球と変化球の見分けがしやすい傾向にあります。またボールにシッカリ体重が乗せられないので、打者の手元まで活きた球が行かないのが残念。

(最後に)

なんだかドラフト候補リストに、未だに名前が乗り続けているのには違和感を感じます。恐らく社会人に進んで野球を続けてゆくとは思うので、更に嫌らしい投球を追求して欲しいと期待します。特に左打者には絶対打たれない、そういった売りを身につけたいですね。

(2012年 大学選手権)



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橋本 健(東北福祉大)投手
173/77 左/左
(学法石川出身)


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伊藤 祐介(東北学院大)投手
175/70 左/左
(聖和学園出身)

 
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中篠 健佑(東日本国際大)投手
174/68 右投げ
 (川越初雁出身)


 3月に行われた大学選抜VS社会人選抜の復興試合でも代表に選ばれたものの、イニングを投げきることなく屈辱の途中交代をきした 中篠 健佑。以前の大学選手権では、MAX148キロのストレート投げ込み、東北を代表する逸材として知られていた。しかしこの経験を元に、今までのピッチングスタイルをかなり見直すきっかけになったのではないのだろうか。

今春のリーグ戦では、6試合に登板して 5勝0敗 防御率 1.33 。むしろエースは、同じ4年生の 西川 和美 の方だった。しかし今年の大学選手権・東海大戦の大一番での先発を任された。

(投球内容)

球速は、135~140キロ弱ぐらいと、球速の厳しい東京ドームのガンとはいえ、以前よりも球速は落ちていたように思います。実際その投球も、曲がりながら落ちるスライダーやチェンジアップなどを多くお織り交ぜ、ストレートの割合が非常に少なくなっていました。

両サイドにボールを散らし、相手の打ち損じを誘うピッチングに移行。昨年は、もっと勢いで押す感じで制球はアバウトだったのですが、コントロールを重視したスタイルに変わってきています。元々下級生からの経験も豊富で、マウンド捌きは洗練。クィックも1.1秒前後で投げ込むことができ、牽制なども悪くありません。肉体のポテンシャルには恵まれておりませんが、野球センスの高いプレーヤー。

(投球フォーム)

<広がる可能性>

お尻が一塁側に落とせるので、カーブで緩急をつけたり、フォークのような縦の変化も期待できる投げ方です。ただ手がそれほど大きくないかもしれないので、ボールを挟んだりする球種には適さないのと、かなり肘を下げたスリークオーターなので、縦に鋭く落ちるフォークなどは厳しいのかもしれません。ただ「着地」までの時間も稼ぎ、身体を捻り出す時間も確保。多彩な球種を操れるだけの、フォームとしての下地はあります。

<ボールの支配>

少しグラブが最後後ろに抜けそうになるなど、グラブの抱えに甘さが残り甘く入る球も実際には見られます。ただ足の甲の押し付けは深いので、ボールが上吊る心配はありません。ただ意外に「球持ち」が浅いので、微妙なコントロールとなると疑問です。あくまでも大まかに、ボールを散らすといったタイプです。

<故障のリスク>

お尻を落とせる上に、カーブやフォーク・シュートなどの肘に負担のかかるボールも投げません。更に振り下ろす腕の角度にも無理はないので、肩への負担も少なく故障の可能性は低いのではないのでしょうか。

<実戦的な術>

「着地」までの粘りもあるので、身体の「開き」も早すぎることはありません。ボールに威圧感がないので甘く入ると怖いのですが、タイミングが合わせやすいということはないでしょう。

腕の振りも身体に絡んできますし、ボールに上手く体重が乗せられ、打者の手元まで勢いも落ちません。技術的には、非常に完成度の高いフォームだと言えそうです。

(最後に)

かなり実戦的な投球への探究心は高く、自らの課題に素直に向きあってきた跡が感じられます。体格やフォームから来る、威圧感・嫌らしさの無さを、技術で補うという意識が感じられます。

以前に比べると、ボールの勢いが落ちたのは残念ですが、社会人などで技術にスピードも兼ね備えた投球を構築できるようだと面白いと思います。現時点でドラフトに指名されることはないと思いますが、まだまだ見限られない選手ではないのでしょうか。今後も、期待して見守って行きたいと思います。巨人に入った 田原 誠次(倉敷オーシャンズ)のような投手に育ってくれることを期待します。

(2012年 大学選手権)



(どんな選手?)

 昨年の大学選手権では、MAX148キロをマーク。今春のリーグ戦では、1勝0敗 防御率 1.13ながら、リーグ戦では僅か1試合の登板に留まりました。大震災の影響も大きく、満足の行くシーズンだったとは言えないようでした。ただこの投手の素晴らしさは、腕を非常に強く振れるところにあります。

(投球内容)

 かなり重心が深く沈んだ、サイドハンドに近いスリークオーター。球速も130キロ台中盤~140キロ台前半ぐらいと、昨年ほどの勢いはありません。昨年は、もっとスライダーが多かった印象ですが、今シーズンはシンカーとのコンビネーションが目立ちました。細かい制球力はなく、ボールの勢いで押すリリーフ型だと考えられます。

(投球フォーム)

 足の横幅をしっかり取って構え、足を勢い良く高い位置まで引き上げる力投派。お尻を一塁側に深く沈めるので、縦への変化も期待できます。また「着地」までの粘りも平均的で、良い変化球を投げられる下地はあるのですが、腕の振りの鋭さが身上ですし、肘も下がっているので、緩い球やフォークのような縦の変化球の習得は厳しいのではないのでしょうか。

 抱えているグラブが最後後ろに抜け気味で、両サイドへの制球はアバウトです。足の甲の押し付けは深いので、ボールが低めに集まりそうですが、肘を立てて投げられないので、どうしてもボールが低めに押し込めません。この辺の腕の振りは、修正した方が良いと思います。またテイクバックした時に、両肩のラインよりも肘が下がってしまい、ボールを押し出すようなフォームになっています。これだと体への負担も大きく、故障の可能性は高くなります。

 「着地」までの粘りは平均的で、体の「開き」もスリークオーターにありがちな早過ぎることはありません。「体重移動」も上手く行っているのですが、「球離れ」の早いリリースの改善が求められます。肘を立てて、ボールを長く持てれれば、制球だけでなく球持ちにも粘りが出てくることが期待できます。

(今後は)

 身体は大きくないのですが、馬力があり勢いのあるボールを連発できます。腕の角度・リリースを改善できれば、かなり楽しみな投手です。来年までに上手くその辺が改善できると、面白い存在になり得るのではないかと密かに期待してみたい投手でした。

(2011年 大学選手権)




(どんな選手?)

 今春のリーグ戦では、4勝1敗の好成績に加え、34イニングで防御率0.00と絶対的な数字を残した投手です。また大学選手権では、140キロ台の球速を連発し、MAX148キロまで記録。将来が非常に楽しみな投手でした。

(投球内容)

 この選手の素晴らしいのは、腕を非常に鋭く振れる点です。投球の基本とは、腕が振れること、まさにこのことに尽きます。この腕の振りの良さを活かして、大学選手権では140キロ台を連発。キレの好い快速球は、MAX148キロまで到達する勢いがありました。

 腕の振りが好いので、スライダー・チェンジアップ・縦スラ(フォーク?)などの変化球のキレも良く、打者の空振りを誘えます。腕の振りだけでなく、フォーム全体のバランス・体重移動なども良く、変化球も適度に両サイドに投げ分けられるものがあり、適度なまとまりを感じさせます。どちらかと言うと、試合を作るといったタイプよりも、リリーフで勢いで押すタイプではないかと思います。クィックも1.2~1.3秒ぐらいと破綻のない選手でした。

(今後に向けて)

 細かい部分では、それほどしっかりしたものはありませんが、大きな破綻もありません。すでにその実力は、リーグ内での絶対的な投球だけでなく、全国レベルでも通用することを証明してくれました。最終学年までに、順調に好調を維持できれば、大学からプロに行ける可能性を秘めております。今後も更なる進化を期待しつつ、見守り続けたい投手でした。

(2010年 大学選手権)

 
西川 和美(東日本国際大)投手
182/85 右/右
 (小高工業出身)

 
(どんな選手?)

下級生までは、チームメイトの中條健佑(4年)の方が注目されてきましたが、今春のリーグ戦では、5勝0敗 防御率 0.21(リーグ1位) と圧倒的な安定感でエースとして活躍。南東北リーグの、春のMVPを獲得し、大学選手権でも先発。延長タイブレイクまで、粘り強い投球が目立ちました。

(投球内容)

球速自体は、135~140キロ台前半と驚くほどのものはありません。しかし東京ドームの厳しいスピードガン表示なので、他球場ならば、3~5キロ程度は速く表示されていたはず。そのぐらい、ビシッとした威力のあるボールが投げ込まれていました。

変化球は、横滑りするスライダーとのコンビネーション。この2つの球を、東北人らしく丁寧にコースに投げ込んで来るのが、この投手の持ち味。マウンド捌き・投球術・牽制・クィック・フィールディングなどにも、大きな欠点はありません。

<長所>

素晴らしいのは、グラブを最後まで内に抱えられ、両サイドの投げ分けは安定。足の甲でもシッカリ地面を捉えているので、ボールもなんとか抑えられています。時々ボールが抜けることはありますが、制球力は安定している投手だと言えるでしょう。

腕もシッカリ振れて身体に絡んできますし、体重移動も、それなりにボールに体重が乗せられていて悪くありません。打者の手元まで、力の衰えない球が投げ込めます。

<課題>

技術的に、大きな欠点はありません。しいて言えば少し「開き」が早く、球筋がいち早く見極めやすいことか。そのためコースを突いたような球でも、踏み込まれて打たれてしまう可能性があります。ただ極端に早い、というほどではありません。

あとは、速球とスライダーという単調なコンビネーションなので、もう少しコンビネーションの種類を増やしたいですね。不器用そうな投手ではないですし、フォーム的にも投球の幅を広げて行くことは可能かと思います。

(最後に)

大学からプロといった、絶対的なポテンシャルはありません。しかし投球の基礎はシッカリしていますし、もう少し球種を増やし引き出しを増やせれば面白いと思います。社会人に進んで野球を続けて行ける素材だと思いますし、一年目からチームの戦力として貢献することが期待できると思います。今後もその成長を、見守って行きたい存在です。

(2012年 大学選手権)

 
仲尾次 オスカル(白鴎大)投手
178/75 左/左
(カントリーキッズ出身)

 
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小川 泰弘(創価大)投手
170/74 右/右
(成章出身)



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有吉 優樹(東京情報大)投手
178/76 右/右
 (東金出身)

 
(どんな選手?)

 今春のリーグ戦では、5試合に登板して 1勝0敗 防御率 2.70 。第二戦で先発していた投手のようです。したがって大学選手権でも2回戦の東京国際大戦で先発を致しました。

(投球内容)

 ワインドアップから振りかぶって、常時140キロ台~MAX145キロまで記録。実際球を見ていると、それほど球威や球に勢いは感じません。その印象どおり、ストレートで空振りを奪うような場面は、ほとんど見られませんでした。

 変化球は、スライダー・チェンジアップ中心で、余裕が出てくるとカーブを混ぜて来るスタイル。ただチェンジアップは、ほとんど落ちず単なる緩急のみの球となっていました。両サイドに球を散らせて打ち損じを誘います。特に制球力やマウンドさばきなどに、特に光るものは感じませんでした。

 クィック1.25秒前後と、それほど早くはありません。むしろ気になったのは、フィールディングでは焦って悪送球をするなど、冷静さを欠いたプレーをしておりました。

(投球フォーム)

 お尻は、結構一塁側に落とせます。ただ着地までの粘りがないので見分けの難しいカーブや縦に鋭く落ちるフォークなどの球種を身につけられないのかもしれません。もう少し「着地」までの粘りを意識して時間を稼げれば、もっと良い変化球を投げられる可能性を秘めています。

 グラブの抱えも体の近くにはありますが、少し甘い気が致します。ただ足の甲の押し付けは悪くないですし、ボールは前で離せています。その割にボールが上吊るのは、少し理由がわかりません。

 「着地」までの粘りの無さが「開き」の早さにつながっています。そのため140キロ台を連発しても、打者はあまり苦にならないようです。腕の振りには無理がないので、それほど故障の心配はありません。腕も振れておりますし、「体重移動」も悪いとは思わないのですが、思いの外ボールにグッと体重が乗ってきませんね。

(今後は)

 第二戦を任され、またこの全国大会での経験を元に、来年はエースとしての期待がもたれます。ここから伸びるのかは、本人の意欲と意識によるところが大きいです。来年までに、どのぐらいの投手になっているのか密かに期待してみたいと思います。少なくても千葉リーグで、140キロ台を連発できる投手は、かなり貴重な存在だと思いますので。

(2011年 大学選手権)

 
尾田 佳寛(東京国際大)投手
180/82 右/右
(広島工出身)

 
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林 哲也(中央学院大)投手
170/73 右/右 
(松商学園出身)


(どんな選手?)

 松商学園時代から、長野では知られた投手でした。非常にオーソドックスなフォームながら、大学選手権でもMAX144キロを記録するなど、これから千葉リーグを代表する投手への期待が高まる投手です。

(投球内容)

 上背の無さと普通過ぎるフォームから、球速はコンスタントに140キロ台を記録するも、それほど怖さのある投手ではありません。変化球は、カーブ・スライダー・フォークなどありますが、高めに抜けることが多いです。

 クィックは、1.05~1.2秒弱にまとめられ、牽制もなかなか鋭いです。投球をまとめるセンスや制球力も悪くありませんが、これと言った武器はありません。

(今後に向けて)

 コンスタントに140キロ台を記録する速球は、千葉リーグでも上位レベル。今後は、その速球を活かす術を磨いて欲しいですね。今は、千葉リーグに速い球を投げられる投手がいると言うことを頭に置きながら、今後の成長を期待したいと思います。

(2010年 大学選手権)


福谷 浩司(慶応大)投手
182/85 右/右 
(横須賀高出身)


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竹内 大助(慶応大)投手
176/78 左/左 
(中京大中京出身)


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小室 正人(立教大)投手
172/68 左/左 
(日野出身)


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岡部 賢也(立教大)投手
182/86 右/右 
(立教新座出身)


(どんな選手?)

 立教大伝統の上下にギッコンバッタンするフォームながら、気持ちのこもった球を投げ込む力投派です。今シーズンはリリーフで活躍し、六大学を代表する速球派に成長致しました。

(投球内容)

 足の横幅をしっかり取り、ワインドアップから投げ込みます。ダイナミックなフォームから投げ込むそのストレートは、常時145~後半ぐらいを記録し非常にボールに勢いを感じさせます。その速球を軸に、ブレーキの効いたスライダーや縦に鋭く落ちるフォーク(縦スラ?)のような変化球があります。また走者への意識は低く、目配せなどもイマイチ。クィック動作も1.2秒台後半と大きいので、リリーフ投手としては、盗塁をフリーパス状態にさせる危険性を感じさせます。そのため一つ一つのボールの威力は素晴らしいのですが、トータルで投球を組み立てる総合力に課題を残します。

 ハッキリいって、細かい制球力・繊細なマウンドさばきはありません。実際成績をみてもそうなのですが、イニング数に近い四死球を出している一方、イニング以上の奪三振を奪う極端なタイプ。勢いがある時は素晴らしいのですが、一つ歯車が狂うと完全に崩壊する微妙なバランスの上で成り立っています。

(投球フォーム)

 その最大の要因は、癖のある投球フォームにあります。上下動の激しい独特のフォームで、フォーム後半からは、サイドスローのように前に身体を倒し、重心を深く沈めて投げ込んできます。当然お尻を一塁側に落とせるフォームではないのですし、着地までの粘りに欠けるので、勢いはあっても一辺倒な投球フォームになってしまいます。これでも縦の変化を結構使って来るので、体への負担は少なくなさそうです。

 グラブも抱えも最後にほどけてしまうので、両サイドへのブレも激しいです。また上下動への動きも多いので、制球が不安定です。ただこの辺は、彼が長年培ったフォームであり、修正は極めて難しいです。またそれを修正すれば、当然持ち味であるダイナミックさも失うので、今のスタイルで微調整するしかありません。

 投球の4大動作では、「着地」までの粘りがないので、どうしても投球が一辺倒に感じられます。また体の「開き」が我慢できないので、ボールの出所がわかりやすい。これでは、よほどボールに勢いがない限りストレートの効果は薄いものになります。ただ「球持ち」に関しては、思ったほど悪く有りませんし、腕の角度にも無理している印象はありません。「体重移動」も、けして出来ていないわけではないのですが、最後に一塁側に流れてしまうように、ステップの位置含めて「着地」を見直す必要性に迫られそうです。

(今後は)

 修正が厳しいほど、癖のあるフォームをしております。そのため根本的なメカニズムの改善は厳しい中で、いかにポイントだけを抑え矯正を加えてゆくのかが今後の大きな課題になります。下手にいじると0になってしまうほど危うい投球フォームであり、さりとてこのままでは、同じことを繰り返します。

 ボールの勢いは素晴らしいのですが、少しでもその勢いに陰りが見られる時は、修正や誤魔化しが効かないタイプだけに不安定です。それでも数少ない魂のこもった本物のストレートを投げ込める投手であり、リリーフで上手く活路を見いだせないかと、思わず期待を込めたくなります。球一つ一つの威力は、来年のドラフト組の中でも上位の部類。それを上手く安定して引き出させることができたならば、プロの世界でも活躍して行けるだけのポテンシャルは秘めているといえるでしょう。こういった個性のある選手の長所を引き出してゆくことこそ、プロのプロフェショナル所以ではないかと密かに指名への期待も膨らみます。

(2011年 春季リーグ)

 
三嶋 一輝(法政大)投手
176/75 右/両
(福岡工出身)

 
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福島 由登(青学大)投手
178/74 右/右
(大阪桐蔭出身)


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鍵谷 陽平(中央大)投手
177/80  右/右
(北海出身)

 
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井口 拓皓(駒沢大)投手
176/78 右/右 
(市立川越出身)


 今春のリーグ戦から登場し、春は 6試合 1勝3敗 防御率 2.43 と第二戦の先発を任された。秋も、9試合 2勝2敗 防御率 1.50 と安定した成績をおさめる。来年のドラフト候補リストにも名前があがるなど、注目度があがっている1人。

(第一印象)

 中背でバランスの取れたフォームから投げ込む好投手といった感じで、あまりドラフト候補という凄みは感じられない。ただ投球フォームが理に適っていたり、制球が安定しているなど、大崩れしないまとまりがある。

(投球内容)

 球速は、135~140キロ台前半ぐらいだろうか、それほどボールに球威・球速は感じないが、適度な伸びは感じる。変化球は、スライダーや縦に落差のある変化球を持っており、相手に的を翻弄。

 マウンド捌き、制球力も安定しており、安心して観ていられるタイプ。絶対的な球威やボールはないが、適度なまとまりで試合メイクできる強味がある。

(投球フォーム)

<広がる可能性>

 引き上げた足を高い位置で伸ばすので、お尻を一塁側に落とせます。そのため見分けの難しいカーブや縦の変化も期待できますが、少し腕の振りがスリークオーターなので、思った程キレはないのかもしれません。ただこういったボールを投げても、無理のないフォームであるのは確かです。

<ボールの支配>

 グラブを最後まで内に抱えられているので両サイドへの制球も安定し、足の甲も深く重心が沈んで低めに集められている。「球持ち」や指先の感覚も良さそうなので、ボールを思い通りのところにコントロールできている。実際にこの秋も、36イニングで四死球は7個とイニングの1/5以下に抑えるなど、制球力には自信を持っているはずだ。

<故障のリスク>

 お尻を無理なく落とせる上に腕の角度にも無理はなく、頑強な身体には見えないが身体への負担は少なそうだ。先発だけでなく、タフなリリーフでの活躍も期待できるかもしれない。

<実戦的な術>

 「着地」までの粘りも平均的で、身体の「開き」も早すぎることはない。腕もしっかり身体に巻き付くような振られ、ボールも粘っこい。ただ重心が深く沈み込み過ぎて、「体重移動」は、それほどしっかり体重が乗せられているというほどではないように思える。

(将来的に)

ドラフト候補というよりは、名門・強豪社会人チームに進んで行く実戦的なタイプかなと思っている。ただもう少し縦の変化で圧倒できるようになると、ドラフト候補としても面白いかもしれない。あくまでも今は、好投手の範疇を超えないのだが。最終学年での活躍には、ぜひ注目して頂きたい。

(2011年 秋季リーグ)

 
 
松田 拓磨(亜細亜大)投手
178/72 右/右
(神戸国際大附出身)

 
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東浜 巨(亜細亜大)投手
181/73 右/右
(沖縄尚学出身)


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高木 伴(東農大)投手
180/70 右/右
(市立川口出身)

 
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赤間 謙(東海大)投手
180/80 右/右 
(東海大山形出身)


(どんな選手?)

東海大山形時代から、ドラフト候補として注目されていた速球派です。少しそっくり返るような癖のあるフォームが気になりますが、速球の勢い・球速は、首都リーグでも菅野(東海大3年)に次ぐレベルにあります。

(投球内容)

投球のほとんどは、速球で押すパワーピッチ。その球速は、コンスタントに145キロ前後を記録し、速球の勢いには見るべきものがあります。ただ変化球は、ドロンとした100キロ前後のカーブぐらいで、変化球レベルは低く制球もアバウトです。

クィックは、1.2秒台前半と破綻はないのですが、制球力・試合をまとめる能力に欠け、あくまでも力で押すのが現状です。それだけに、もう一つ確実に使える変化球を修得することが、まず大きな課題ではないのでしょうか

(今後に向けて)

左のエース高山亮太(4年)が抜ける来年は、第二戦の先発もと期待されそうなところですが、実際のところはリリーフで活路を見出して行くタイプではないのでしょうか。今後どのように成長して行くのか、見守って行きたい一人です。このまま順調に伸びて行ければ、秋には150キロの大台も見えてくるかもしれません。

(2010年 大学選手権)

 
加美山 晃士朗(帝京大)投手
177/68 左/左
(関西創価出身)


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高橋 峻也(日体大)投手
183/72 右/左
(牧方津田出身)


 

(どんな選手?)

 日体大には、一般入試で入学し這い上がってきた反骨精神が魅力。小さなテイクバックからピュッと来る感じの球が、打者からはタイミングが計り難い。

(投球内容

 球威・球速があると言うよりは、小さめのテイクバックから突然ボールが出てくる打ち難さに特徴があります。ボール自体もピュッと切れる感じの球で、130キロ台後半~MAX142キロ程度。生でも観たことがありますが、あと一歩ストレートは物足りないかなと言う印象は残ります。

 変化球は、スライダーとチェンジアップ。テイクバックが小さい分、変化球の曲がり・精度はもう一つ。それでも打者の両サイドにボールを投げ別ける制球力には、一定レベルがあると評価します。

 クィックは、1.25~1.35秒ぐらいとやや遅いのですが、その分牽制が鋭いのが特徴。それほどピッチングセンスは感じませんが、投球に大きな狂いはありません。

(投球フォーム)

 足を勢いよく引き上げる、躍動感のある入り方をします。お尻は比較的上手く一塁側へ落とせているのですが、もう少しピンとしっかり伸ばせると、もっと確実に落とせるようにできるでしょう。着地までも、前への大きなステップがあり「間」を作ることは出来ています。もっと見分けの難しいカーブや縦に鋭く落ちるフォークのような変化を身につけることは期待できます。

 グラブは最後まで体の近くにあり、両サイドへの制球は安定。足の甲での押しつけも、もう少し粘りこそ欲しいのですが、悪くはありません。「球持ち」自体も悪くないので、ボールを上手くコントロールできる能力はありそうです。腕の角度にも無理はありませんので、故障への可能性も、それほど高いとは思えません。

 「着地」までの時間は稼げている割に、体の「開き」は少し早い気が致します。しかしテイクバックを小さくすることで、その欠点を補います。前への大きなステップが、返って「体重移動」を阻害しているのは残念。もう少し足の逃がし方を、工夫する必要がありそうです。体重が上手く乗せられるようになれば、もっとストレートにも球威・勢いが出てくるものと思われます。

(今後は)

今後は、更なるストレートに磨きをかけたいところ。また球種を増やして投球の幅を広げるなど、まだまだ取り組まないとならない課題も少なくありません。今後、持ち前の反骨精神で、何処まで資質を伸ばしてこられるのか期待して見守りたいと思います。

(2011年 大学選手権)



鹿毛 東次郎(関東学院大)投手
184/79 右投げ
(日大藤沢出身)


(どんな選手?)

 正直名前は聞いたことがあったのですが、日大藤沢時代は観たことのない選手でした。今回初めてみて、一年生ながら第一戦を任されるだけの投手だなと言う印象です。今日は、序盤で降板しましたが、将来楽しみな投手だと思います。

(投球内容)

 オーソドックスな右上手投手なのですが、腕をしっかり振れる点は好感が持てます。球速は、常時135~MAX141キロぐらいですが、腕が振れる分、ボールは手元まで来ますし、打者も差し込まれます。カーブ・スライダー・フォーク系の球を投げ込む、バランス型の投手でした。牽制も鋭く、クィックも1.2秒台でまとめるなど、投手としての総合力がある選手です。

 右打者にも、左打者にもアウトコース中心に投球を組み立てて来ます。ただやや球が高いのと、真ん中高め近辺に甘い球が来ることもあり、まだ投球に甘さが残ります。

(今後は)

 今後も関東学院大の中心選手として期待出来る選手です。ただ同校、あまり4年間通して活躍する投手が今まで少なかった気が致します。これから神奈川リーグを背負って立つぐらいの気構えで、4年間着実に成長して行く姿を期待したいところです。更に技量を増して行くようだと、全国区・そしてプロへの可能性も開けて来るでしょう。

(2009年・春季リーグ)


石塚 将司(関東学院大)投手
186/71 右/右
 (都立杉並出身)


(どんな選手?)

 このTVの試合が、公式戦初登板と言う投手でした。スラッとした投手体型の選手で、柔らかい腕の振りに将来性を感じさせる、スリークオーターです。

(投球内容)

 球速は、常時135~MAXで140キロを記録するなど、ボールの勢いは悪くありません。ただまだまだ線が細く、高めに甘く入る球には球威がないので、長打を食らいます。

 変化球は、ツーシーム的な高速シュートと、大きく曲がりすぎる120キロ弱のスライダー。それにストレートも若干カットさせているのか、腕の振りから来るクセ球なのかはよくわかりません。

 両サイドに適度に球が散っており、制球・マウンド捌きなども破綻がない選手です。ただ現状、スライダーの制御もできていないので、ストレートを微妙に動かす以外に、使える変化球はないようで、まだまだです。

(今後に向けて)

 やはりもう少し、使える変化球を増やしたいかなと思うのと、身体にもっと芯が入って来ると好いかなと思います。資質は悪く無いですし、投手としての大きな破綻は感じないので、素直に肉付けできれば、それなりの投手にはなれそうです。現状、まだまだ投手としての形ができていないので、どういった進化を遂げるのかはイメージしにくいのですが、関東学院に一人、楽しみな下級生がいることがわかったと言うことで好いのではないのでしょうか。

(2010年 春季リーグ)


板谷 和(神奈川大)投手
180/75 右/右 
(東京高出身)


(どんな選手?)

 テイクバックがしっかり取れない、少し突っ込んだ感じのフォームの投手です。それでもコンスタントに140キロ前後をたたき出せるボールの勢いが自慢です。

(投球内容)

 少し癖のあるフォームながら、球速は130キロ台後半~MAXで143キロまで記録するなど、神大の中では最も速い球を投げる投手ではないのでしょうか。ただ腕をひねり出してなげられない腕の振りなので、スライダーやシンカー系の球速豊かな変化球は投げられますが、カーブやフォークなどの修得は、将来的にも厳しいものと思われます。

 リリースも全然安定せず、相当ボールがバラツキ制御できません。ストレートがこの調子ですから、力を抜いて投げるスライダーで確実にカウントが取れるようにならないと、投球を組み立てることは困難です。

 クィックこそ1.05秒ぐらいと高速ですが、制球・マウンド捌き・変化球レベルは低く、とりあえず速い球が投げられる投手がいると言うことで覚えておきたい選手です。

(今後に向けて)

 現状は、かなり粗い投手なので、何処まで投球ができるまでになるのか注目したいです。と言っても、特別肉体の資質が図抜けているとか、スケール感・威圧感のある素材ではないので、多少まとまったからといって、即ドラフト候補と言うような選手でもありません。まずは、リーグで通用するだけの実戦力を磨き、そこから一つ一つ段階を踏んで、課題を克服していって欲しいと思います。

(2010年 春季リーグ)

 
西 光大(日本福祉大)投手
174/69 左/左
(沖永良部出身)

 
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則本 昴大(三重中京大)投手
177/73 右投げ
 (八幡商出身)


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長谷川 亮佑(三重中京大)投手
180/80 左/左
 (三重出身)


(どんな選手?)

 均整の取れた体格から140キロ台を記録できる左腕として、これからの成長が期待される存在です。大学選手権ではまだまだでしたが、元来は両サイドに投げ分けて来るタイプだと思われます。

(投球内容)

 球速は、コンスタンに130キロ台後半~140キロ台前半。絶対的な球の威力はありませんが、2年生にしてこのスピードを出せることに期待して取り上げてみました。変化球は、左腕らしい大きなカーブ。これがしっかり曲がりきって決まれば好いのですが、曲がりきらずに抜けたり、真ん中に甘く入ったりと、まだまだ精度としては低いです。

 現状、この二つの球しか使える球種はないのは不満。更に速球は、真ん中~高めに集まり、クィックもできないなど課題も多いです。まだ投球を組み立てると言うよりは、ただ投げているだけと言った感じです。ただ速球に関しては、ある程度両サイドに散らせるので、この制球を活かして、打たせて取る投球を磨いて欲しいと思います。

(今後に向けて)

 まだまだ、全国で通用するレベルではないように思えます。ただ左腕から一定レベルの球速と均整の取れた体格・オーソドックスなフォームなど、資質を伸ばせる材料は揃っております。このまま弛まぬ努力を続けて行ければ、最終学年では東海地区を代表する左腕に育っていても不思議ではありません。今後の成長ぶりを、じっくりと見守って観たい投手でした。

(2010年 大学選手権)


中井 健太(高岡法科大)投手
171/66 右/右
(中京高出身)


(どんな選手?)

 一年生ながら、リーグでも主戦として活躍。大学選手権出場に大きく貢献した投手だそうです。高校時代は、記憶のない投手なのですが、かなりまとまって完成度の高い投手だと言えるのではないのでしょうか。今春のリーグ戦では、6試合に登板して3勝0敗 防御率1.88と安定。これからリーグを代表する好投手としての、活躍が期待される投手です。

(投球内容)

 身体も小さく、適度にまとまっていて、あまり面白みある素材ではありません。変化球は、カーブ・スライダー・フォークなどを持ち、球も適度に散っておりますし、牽制などの基礎技術やマウンド捌きも洗練されております。

 この選手をあえて取り上げたのは、緩急の効いたカーブや縦の変化などがしっかり投げられる点で、スライダー・チェンジアップ系全盛の今の野球界では、貴重な存在になりつつあるからです。

 ストレートは、常時135キロ前後ぐらいで、驚く程のものはありません。ただ神宮であったり、これからの成長次第では、もうワンランク上のボールの勢いは、期待したいところです。

(今後は)

 今後爆発的に球威・球速を伸ばすタイプかと言われると疑問ではありますが、すでに今の投球でリーグでは通用しているので、後は志しを高く持って、如何に更に投球レベルを引き上げて行けるのかです。こんな好投手もいたなあと、4年間その成長を意識して見守りたいですね。

(2009年・大学選手権)


荒木 雅仁(金沢学院大)投手
181/70 右投げ 
(金沢辰巳丘出身)


(どんな選手?)

 今春のリーグ戦では、6勝1敗 防御率 0.86 を記録し、リーグMVPを獲得致しました。2年生ながら、大車輪の活躍でチームを神宮に導き、リーグを背負って行くことが期待される選手です。

(投球内容)

 少しボールを置きに来るようなフォームのため、球速こそ135~142キロぐらいは記録しておりましたが、ボールに球威・伸びに欠ける威圧感のない球です。それでも、この球を魅せ球にしつつ、カーブ・スライダー・チェンジアップなどを投げ込み、試合を作ります。

 牽制・フィールディングなども基準以上ですし、クィックも1.05秒前後と高速で、総合力で勝負するタイプ。細かい制球力はありませんが、ストライクゾーンの枠の中にボールを集められ、制球に大きな破綻はありません。

(今後に向けて)

 凄みはないのですが、適度に試合を作ることができる選手です。これは!と言う武器がないのと、球にボリューム感がないので、その辺が改善できてくると将来は楽しみです。すでに全国レベルの実力は身につけているので、更に今後の2年間で、社会人など上で続けて行けるだけの下地を磨いて欲しいと思います。課題を克服して行ければ、最終学年でドラフト候補にもなりえるかもしれません。その成長ぶりを期待して、今後も見守りたいと思います。

(2010年 大学選手権)

 
井口 勇佑(龍谷大)投手
190/80 右/右 
(天理出身)


 
(どんな選手?)

超大型な体格ながら、全身を使って投げ込む力投派のサイドハンド。今春のリーグ戦では、4勝2敗 防御率 1.31(リーグ4位)。昨年出場してきた時は、リーグ戦を0.24に抑えての出場でしたから、そこまで絶対的な安定感ではなかったことがわかります。チームでは、右の本格派である 杉上 諒(4年)と二枚看板として、チームを大学選手権へと導きました。

(投球内容)

マウンドでは、跳ね上がるような躍動感で投げ込んできます。MAXは、141キロ。この試合では、常時135~後半ぐらいと驚くようなスピードはありませんが、ボールには球威があり球速以上の力強さがあります。

変化球は、スライダー・カーブ・シンカーなど。球筋にはバラつきがあり、細かいコントロールはありません。また空振りが取れる球には乏しく、ストレートで詰まらせる、変化球で芯をズラし、打たせる取る投球が身上です。フィールディングは上手くありませんが、クィックは1.0秒前後と、フォームが大きそうに見えて素早く投げ込めます。ランナーを出しても、容易に盗塁は許しません。

<長所>

足の甲の押し付けは深く、比較的に高めに抜けることありません。また「着地」までの粘りはあるので、フォーム自体はタイミングが合わせにくい特徴があります。大型で手足が長く、打ちにくさがあります。またボールに体重が乗せられるので、打者手元まで力強い球が投げ込めます。

<課題>

グラブがシッカリ抱えられないので、両サイドの投げ分けは不安定。サイドのため、身体の「開き」が早くなり、球筋が読まれやすく甘くない球でも踏み込まれて打たれてしまいます。また球離れが早く、細かいコントールがつきません。

(最後に)

打者としては、一際大きな身体をめいいっぱい使って来るので、威圧感と打ち難さを感じるはず。ただよ~く見極めると甘い球やボールの見やすさもあり、攻略ができるでしょう。すなわち最初は戸惑うものの、馴れて来ると打ち込めるタイプではないかと考えられます。

現状は、ドラフト候補といった絶対的な武器はありません。社会人などで、もう少し細かい部分の力量を磨き、再度2年後を目指して邁進して欲しいと思います。

(2012年 大学選手権)



(どんな選手?)

 190センチ台の大きな体を折り曲げて投げ込む、かなり腕が下から出てくるサイドハンドです。ただアンダースローではありません。今春のリーグ戦では、4勝1敗 防御率0.24と安定、リーグ屈指の好投手と言われるまでに成長致しました。

(投球内容)

 この投手の大きな特徴は、足を引き上げる時はガバッと勢いよく足を引き上げるのですが、そこからなかなか足を地面に着地させない、独特の「間」が、打者のタイミングを狂わせます。

 そのタイミングの合わせにくいフォームを元に、球速は135~140キロ弱ぐらいのストレート、カーブ・スライダー・シンカーなどを織り交ぜます。基本は、両サイドにボールを散らせて、打ち損じを誘うピッチングスタイル。球威・球速でねじ伏せるタイプではありません。

 制球も大まかに投げ別けられていますし、大きな体にしては、牽制・フィールディングにも破綻はありません。また着地までの時間をかけるモーションが持ち味ですが、ランナーを背負えば1.0秒台後半~1.15秒ぐらいでクィックできるなど、意外に器用な一面が見られます。そういった相手に嫌がられることを強く意識できる、実戦的な投球が持ち味です。

(投球フォーム)

 グラブをしっかり抱えれていないので、フォームが暴れ気味です。ただ足の甲の押しつけは出来ています。しかしストレートが抜けたり、暴れたりしがちなのは、肘を立てて投げる
フォームではないので、なかなか指先まで力が伝えきれず、細かい制球がつけられないからでしょう。

 「着地」までの充分過ぎる粘りがあり、「開き」もサイドハンドとしては早くありません。そのためボールの出所は、けして見やすくないです。腕が体に絡むような粘っこさはないのですが、「体重移動」も悪くないので、ボールに勢い感じます。サイドハンドですが、特に左打者を苦手にするようなフォームではないように思えます。

(最後に)

 ピンポイントを突くような絶妙な制球力・爽快感は観られません。ある程度のところに、ボールを集めるタイプですが、意外に肝心のところで甘くポカを食ってしまうことがあります。その辺がまだ、全国レベルで勝ちきれない甘さにつながっているように思えます。

 すでに関西六大学では屈指の実績と実力がありますが、来年までに何処まで全国で通用するような力量を身につけられるのか注目されます。球速も常時140キロ前後でMAX140キロ台中盤ぐらいまで出せるようになれば、ドラフト戦線でも注目される存在になりそうです。

(2011年 大学選手権)


松葉 貴大(大体大)投手
177/73 左/左
(東洋大姫路出身)


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宮川 将(大体大)投手
183/83 右/右 
(大体大浪商出身)


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橋詰 和明(奈良産業大)投手
183/81 右/右
(東大阪大柏原出身)


 

(どんな選手?)

 今春のリーグ戦では、第二戦を任されることが多かった投手。5試合に登板して、2勝0敗 防御率 1.08。ストレートが常に動く、癖球が持ち味の投手です。

(投球内容)

 右の正当派右腕で、球速は130キロ台中盤~MAX145キロを記録。ただストレートの威力で押すと言うよりは、常にボールが動く癖球を活かし、相手の芯をハズして打ち損じを誘うピッチングスタイル。

 投球は、ほとんどが動くストレートで構成。たまにスライダーを投げる程度。実際5リーグ対抗戦でも生で観てきましたが、もう一歩物足りない感じは否めません。両サイドにボールを散らせるコントロールはありますが、特に武器になると言うほどの絶対的なボールがないからです。

 制球は、それなりに安定。牽制も、1.1秒台と基準以上の素早さで、投げ込むことが出来ています。それほど投球に上手さ・センスは感じられませんが、特に大きな破綻があるようにも思えません。

(投球フォーム)

 お尻を一塁側に落とせるフォームであり、見分けの難しいカーブや縦の鋭い変化の修得も期待できそうです。更に前への足の逃がしも悪くないので、着地までの時間も稼げます。それだけに、もっといろいろな変化球を覚えて、投球の幅を広げて行くことは充分期待が持てると思うのですが。

 グラブは、最後まで内に抱えられており、両サイドへの制球は安定。ただ足の甲が浮いてしまい、完全にボールが上吊る傾向にあります。腕の角度には無理がないと思うのですが、テイクバックした時に、両肩を結ぶラインよりも肘が下がってしまい、ボールを押し出すようになっているのは気になるところ。

 「着地」までの「間」は作れている割に、体の「開き」はやや早い気が致します。「球持ち」は平均的で、腕もしっかり振り切れています。しいて言えば「体重移動」が上手く行っておらず、ある程度球速がある割に、ボールが前に乗ってきません。やはり足の甲の押しつけを行い、下半身のエネルギー伝達をしっかり行いたいところです。

(最後に)

 かなりボール動きますし、その割に両サイドにしっかり投げ別けられる制球力・一定の球速がある点も魅力を感じます。投球フォーム・体格なども好いので、好い変化球が身につけられると、面白い存在にはなると思います。それだけのフォームの土台があるだけに、来年はどのようなピッチングを魅せてくれるのか、密かに期待したいですね。

(2011年 大学選手権)

 
小林 義昌(奈良産業大)投手
177/68 右/右
 (日南学園出身)

 
(どんな選手?)

 右のスリークオーターから、微妙なコースの出し入れを得意とし、粘っこい投球が身上。内角も厳しく攻められますし、落ち着いたマウンド捌きも魅力。球威・球速はさほどではありませんが、実戦的な投球で勝負します。

(投球内容)

 球速は、常時120キロ台後半~135キロ弱ぐらいと、際だつものはありません。しかし両コーナーをしっかり突く制球力を有し、マウンド捌きも安定。クィックも基準以内ですし、牽制も悪くはないのですが、もう少し目配せなどもして相手を送球しない時も牽制して欲しいかなと思います。

(投球フォーム)

 足を地面に着きそうな高さまで降ろし、そこから大きく前へステップさせることで、着地のタイミングを遅らせます。そのため打者からは、上手くタイミングを合わせにくいフォームを作り出します。

 グラブは常に体の近くにあり両サイドの制球は安定しておりますが、重心がサイドハンドのように深く沈むものの、足の甲の押しつけと言うよりも膝まで地面に着いてしまっていて、返ってボールが高めに上吊る傾向があります。

 着地を遅らせることで、体の開きはスリークオーターでも平均的。腕を下げて投げるので、体への負担は小さいでしょう。球持ちも良いですし、粘り強い球質を実現出来ています。

 もう少し腕を鋭く振ったり、前に体重が乗って来るようだと、ストレートにもキレや勢いが生まれてきそうです。ボールが高めに浮くのとストレートの質の向上が、今後の課題ではないのでしょうか。

(今後は)

 高い制球力を武器に、今後の奈良産大の中心的な役割を担う存在になるかもしれません。ただそのためには、もっとストレートの質や低めへのコントロールを磨くことが必要だと考えます。粘っこい投球はできておりますが、更にチームで絶対的な存在に育って欲しいですね。来年は、不動のエースとして、また大会に戻ってきて欲しいと思います。

(2011年 大学選手権)

 
金田 和之(大院大)投手
184/77 右/右
(都城商出身)

 
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稲垣 将大(京都学園大)投手
176/65 右/右
 (米子松蔭出身)

 
(どんな選手?)

昨年の大学選手権の時にもレポートした選手ですが、今春のリーグ戦では、6勝1敗 防御率 0.80(リーグ2位) と更に安定感を増してきました。この活躍が認められ、春のMVPを獲得し、チームを全国大会に導きました。

(投球内容)

西武の西口文投手のようなフォームから、常時135~MAX140キロ弱ぐらのストレートを投げ込みます。球威・球速という意味では、昨年から殆ど変わりません。投球殆どは、フォークように縦に沈む変化球とのコンビネーションに、それにスライダーやツーシームなどをたまに織り交ぜてきます。そのため、投球は完全に高低を意識したピッチングになります。

速球とフォークは、かなり外角中心に集まるのですが、スライダーは高めに甘く入ることが少なくありません。全体的には、細かいコントロールはなく、テンポよく枠の中に集めて来るといったスタイルです。特に落ちきらなかったフォークを打たれるケース目立ちます。特筆すべきは、1.0秒を切るような高速クィックで投げ込めるところでしょうか。

<長所>

グラブを最後まで内に抱えられ、両サイドの投げ分けは安定。「球持ち」もよく、前でボールが放せています。

腕がシッカリ身体に絡んで来るなど、腕が振れているところは評価できます。速球と変化球の見極めは、わかりづらいのではないのでしょうか。

<課題>

お尻を一塁側に落とせず、身体を捻り出せないのにフォークを武器にしているので、故障の可能性が否定できません。振り下ろす腕の角度にも無理があるので、肩・肘への負担は大きいそうです。

身体の「開き」が早めなので、甘くない球でも打たれるケースが目立ちます。足の甲の押し付けが遅いので、ボールが上吊るケースが目立ちます。

(最後に)

昨年からの課題であった微妙なコントロールがない点と、ボールが上吊る欠点は改善されていません。投球自体は、昨年以上に縦の変化を中心に投球を組み立てているところではないのでしょうか。

こういった縦のコンビネーションで勝負して来る投手は貴重なのですが、まだまだ実戦力では物足りません。社会人に続けても野球を続ける選手だと思いますが、ここでもう少し実戦的な投球を追求して欲しいですね。この一年での、成長の跡が感じられなかったのは、正直残念でした。

(2012年 大学選手権)



(どんな選手?)

 今春のシーズンでは、5勝1敗 防御率 2.22の好成績で、チームを全国大会に導く中心的な役割を担いました。イメージ的には、強い上半身の振りに下半身が負けてしまいがちな西口文也(西武)投手に似た感じのフォームです。

(投球内容)

 球速は、135~MAX140キロぐらいと驚くほどのものはありません。しかしボールが手元でピュッとキレますし、カーブ・スライダー・シンカーなどの球種を織り交ぜたコンビネーションが光ります。特に縦に落ちるシンカー系の球を、最大の武器にしております。

 テンポの良い心地よりリズムが印象的で、ピンチでもパッとマウンドを外すような「間」の取り方も悪くありません。クィックも0.9秒台~1.1秒台前半と非常に高速で、ランナーにも目で牽制しつつ、鋭く一塁へも送球することができます。そういった、投手としてのセンスは悪くありません。課題は細かい制球力で、右打者を中心にボールが高めに抜ける傾向が強いのが気になります。左打者に両サイドに散っているのですが・・・。

(投球フォーム)

 引き上げた足を地面に向けながら、着地の際に大きくステップして着地のタイミングを遅らせます。その分打者のタイミングを狂わすことはできているのですが、その分前への体重移動が上手く行かず下半身が不安定なのが気になります。

 グラブの抱えもやや甘いですし、足の甲の押しつけも浮いてしまっているので、ボールが上吊り制球を乱す傾向にあります。ただ腕の角度には無理はなく、故障への不安は少ないフォームだと考えられます。

 投球の4大動作の観点で考えると、「着地」までの粘りはできているので、「開き」は平均的です。「球持ち」も悪くないですし、腕も鋭く振れております。意外にフォーム自体は、実戦的なフォームではあるように思えます。

(今後は)

 最大の課題は、微妙な制球力に欠け、ボールが甘く浮きがちなところ。更にもうワンランク上の球速が身につくと、全国大会でも攻略困難な投球が期待できそうです。大学選手権では打ち込まれてしまいましたが、この経験を糧に、ぜひ来年へつなげて欲しいところです。

(2011年 大学選手権)

 
久保田 高弘(近大工学部)投手
173/65 右/左
 (山陽出身)

 
(どんな選手?)

 左のスリークオーターから投げ込む投手で、高い制球力が自慢です。今春のリーグ戦では、7勝0敗 防御率 0.87と抜群の成績を残し、その勢いで挑んだ大学選手権・名桜大戦でも、ノーヒットノーランを達成致しました。

(投球内容)

 球速は、130キロ台~MAX137キロ程度と、驚くようなキレや球速はありません。むしろ光るのは、コントロールミスのほとんどない制球力にあります。変化球は、横滑りする曲りの小さなスライダー・右打者の外に逃げるスクリュー・それにカーブなどがあります。ストライクゾーンからボールゾーンに切れこむスライダーやボールになるスクリューなど、結構微妙なところの出し入れもできる投球術も見事です。

 安定した制球力を背景に、自分で投球を組み立てて行ける選手です。投球術もしっかりしておりますし、マウンド捌きも悪く有りません。左のかなり重心の低いスリークオーターなので、左打者にとっても厄介な球筋。東京ドームで130キロ台後半でしたから、神宮で登板していれば、140キロ台も記録したかもしれません。「左腕はまずコントロール」と言う私のこだわりからすれば、来年に向けて楽しみな存在です。

(投球フォーム)

 非常に足を引き上げる勢いやその高さも小さく、おとなしめのフォームです。重心を深く沈めて投げるフォームなので、ボールは低めに集まりやすい特徴があります。グラブもしっかり抱えられており、両サイドへの制球も安定しております。この高い制球力が、この投手の一番の武器。

 ボール出所も見難く、左打者にとっては少し背中越しから来る感じで厄介な球筋。「球持ち」も悪くないので、粘っこい投球が期待できます。ただ重心が沈み過ぎているので、「体重移動」は阻害されがちで、前にグッと乗って来るようなボールの勢いには欠けます。

(今後は)

 全国大会でも実績を残し、確かな自信になったはずです。来年ドラフト候補となるには、もうワンランク上のキレや球速を望みたいところ。投球の基本はしっかりしているので、それができれば、大学からのプロ入りも期待できるかもしれません。来年までに、どのぐらい成長するのか、期待して見守りたいと思います。

(2011年 大学選手権)


竹田 隼人(四国学院大)投手
180/75 右/右 
(呉港出身)


(どんな選手?)

 昨年も大学選手権で、MAX145キロ前後のストレートを披露して、四国学院史上最も速い球を投げる投手ではないかと取り上げた選手です。あれから一年が経ち、今春のリーグ戦では、4勝0敗 防御率 1.65と確かな実績を作り、全国の舞台に戻ってきました。

(投球内容)

 大体大戦では、リリーフで登場。相変わらず球速は確かで、常時130キロ台後半~MAX144キロを記録。変化球は、カーブ・スライダーなどを織り交ぜるオーソドックスなスタイル。

 昨年は、球速が出るも綺麗な回転では投げ込まず癖球的な感じが致しましたが、今年はかなりそうった部分は修正されているように思えます。味方のミスなどもあり、リズムに乗り切れなかったのもあるのでしょうが、ボールはバラツイておりました。それでも昨年よりは、だいぶ投手らしくなってきたのではないのでしょうか。


(投球フォーム)

 特に着地までの粘りに欠けたフォームだったのを、足の逃がしにも工夫が観られ、以前よりも粘りが出てきました。そのため課題だった「開き」の早さも、かなり改善されているように思えます。

 ただボールがバラツクのは、最後までしっかりグラブが抱えれないために、体を振るときに遠心力で外に力が分散してしまい両サイドの制球を乱しているからです。また足の甲での押しつけができていないので、どうしてもボールが上吊りやすい傾向が観られます。そういった制球の部分では、まだまだ課題が多い印象は否めません。

 「球持ち」は平均的で、腕も振れております。ただ「体重移動」が悪いわけではないのですが、暴れる上半身を下半身が受け止めることができず、投げ終わった後に一塁側に流れるなどの欠点が観られます。


(最後に)

 昨年よりは投手らしくなってきましたが、まだまだ投球内容・投球フォームは発展途上です。それだけにれから一年もの間に、どれだけ実戦的なものを追求してゆけるのか?意識の高さが求められます。上手く伸びて行けば、大学から直接のプロ入りも期待できる素材。その成長具合が、今後も気になるところです。

(2011年 大学選手権)




(どんな選手?)

 四国学院大史上、最も速い球を投げ込む投手ではないのでしょうか?コンスタントに145キロ前後の球速を誇り、その球がナチュラルに変化するクセ球です。一見粗そうなピッチングスタイルですが、今春のリーグ戦では4勝1敗 防御率1.21と安定した内容を残しました。

(投球内容)

 スラッとした投手体型から、癖のないフォームで投げ込みます。腕を強く振れる良さがある一方で、強い上半身を支えるだけの下半身が未熟です。そのため着地までの粘り・間がなく、突っ込むことが多いのが課題でしょうか。

 ストレートは、コンスタントに145キロ前後を記録。綺麗な縦回転のボールが伸びてくるのではなく、常に汚い回転で変な曲がりをする癖球なのが特徴です。これは意識してなのか?投げ方の問題なのかはわかりません。また制球にはバラツキがあり、変化球も確認できたものはスライダーのみ。まだまだ投球を組み立てる、制球が云々、変化球がと言うほどの内容ではありませんでした。

(今後に向けて)

 とりあえず、四国に速い球を投げられる大学生が現れたと言う感じでしょうか。ただ素材的には面白いので、これから2年間の間に、如何にその才能を磨いて行き、更に実戦力を身につけられるかだと思います。己が向上心を持って取り組められれば、社会人のみならず、ドラフト候補としても、最終学年では注目されるかもしれません。まずは、更に存在感を高めて、全日本合宿などにも招集されるような存在になって欲しいですね。久々に四国の大学生でから楽しみな選手が出てきました。

(2010年 大学選手権)


下平 裕次郎(九州産業大)投手
182/85 右/右 
(伊万里商出身)


(どんな投手?)

 08年度の佐賀を代表する右腕として、プロからの注目された存在。骨格のしっかりした体つきで、低めに丹念に集めるなど、スケールよりも意外な実戦派であることに驚いた。今秋のリーグ戦では、3勝1敗 防御率 2.76を記録し、ドラフト候補に名前を連ねる、榎下に継ぐ存在に成長した。

(投球内容)

 それほど躍動感はないのだが、安定した下半身を生かし135~MAX140キロぐらいの球威のあるストレートを投げ込んでくる。変化球は、緩いカーブとスライダーとのコンビネーション。基本的に決め手がある投手ではないので、低めに球を集めて打たせて取るのが身上。

 クィックは、1.05~1.15秒ぐらいとまずまず早く、牽制も中々鋭い。マウンド捌きも上手く「間」を取ったりして試合を組み立てられる先発タイプ。多少まだ球にバラツキがあり甘い球も見受けられるが、制球に大きな破綻はない。

 投球フォームも、お尻を一塁側には落とせるタイプなので、見分けの難しいカーブの習得や将来的に縦の変化の習得も期待できるのではないのだろうか。バランスの好い割に制球が不安なところがあるのは、グラブの抱えが甘かったり、足の甲の押し付けの粘りに欠けるなど、まだまだ動作に甘い部分が多いからだろう。

 「着地」「開き」「体重移動」と平均的で「球持ち」は結構好いほうだろう。投球にフォームに悪い癖はないので、確実に肉付け意識付けが出来て行くば、素直に伸びる要素はあると評価する。

(今後は)

 少しもっさりしたところがあるので、身体のキレなど「鋭さ」を意識して行くことが大事なのではないのだろうか。あとは、まだまだ発展途上の部分もあるので、少しずつ動作の精度・プレーレベルを引き上げてゆけば、九州産業大の不動のエースへの階段も昇って行けるだろう。ぜひ粘っこい投球で、3年後はプロの門を叩いて頂きたい。

(2009年・神宮大会)

 
川満 寛弥(九州共立大)投手
186/71 左/左 
(宮古総合実出身)

 
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大学4年生 野手編




 
大累 進(道都大)遊撃
176/70 右/右
(駒大苫小牧出身)

 
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加藤 翔平(上武大)中堅
181/81 右/両 
(春日部東出身)

ロッテ4位指名


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大古 拓郎(創価大)内野
185/95 右/右
(前橋商業出身)

 
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倉本 寿彦(創価大)遊撃
180/75 右/左 
(横浜高出身)


 チームの5番・遊撃手を務め、攻守の中心的な役割を果たします。神宮大会代表決定戦でも、創価大の野手の中ではこの選手が一番を目をひきました。

(第一印象)

大型ですが、いかにもセンスが良さそうだなと、その立ち姿からも感じられる。実際試合でも、三拍子バランスの取れたプレーヤーだという印象を受けた。

(長所)

 180センチ台の体格の割に、守備に走力に地肩にと身体能力を秘め、動ける選手なのは貴重。

 踏み込んだ足元がブレず、下半身が安定している。そのため外角の球でも、きっちり叩くことができる。

 バットの振り出し~フォロースルーまでの一連のスイング軌道がよい。

 足の上げも静かで、目線・体の開き・軸足の崩れも小さく、軸がしっかりしている。

(課題)

 構えた時のバランスなどは良いのだが、少し力が入りすぎかなと。もう少しリラックスして構えられると、もっと打撃の幅が広がりそう。

 打撃の準備である「トップ」を作るのが遅れ気味で、もう少し早くバットを引いてトップの形を作りたい。また「トップ」自体も浅いので、キッチリ深くとりたいところ。

 三拍子が中~中の上レベルでまとまっており、何か図抜けた特徴が欲しい。ただその中では、打撃がしっかりしている点は好感が持てる。

(将来に向けて)

 今のままだと、社会人タイプの好選手かなと思える。ただもう少し守備でアピールできれば、ニ遊間を担える好打者だという付加価値もついて来るだろう。

 現状は、同じように左の好打者からプロ入りした田上健一(阪神)に比べると、ワンランク落ちる印象は否めない。田上の場合外野手ではあったが、走力という売りがあった。今後は自分の色をどう出してゆくのか、最終学年でのプレーに注目したい。

(2011年 神宮大会)

 
 
沖野 哲也(東京国際大)捕手
180/82 右/右 
(広島工出身)


 
(どんな選手?)

 強肩・強打の捕手として、チームの4番も担う攻守の柱です。今春のリーグ戦では、2本塁打 11打点 .368厘 と好成績を残し、全日本候補にも選出されました。来年のドラフト候補して、期待が高まる大型捕手です。

(ディフェンス面)

 一球、一球ボールを押し込むような、しっかりしたキャッチングが印象的。大きな体を小さく屈め、投手に的を大きく魅せる配慮が観られます。ミットもしっかり示し、投手としてが投げやすいはずです。グラブ捌きが上手く、グラブも下げる癖もないので、低めの球、コースの外れた球でも素早く対応。更に座ったままいち早く返球することで、投手の心地よいリズムを作り出すことに成功しています。また捕ってから投げるまで素早く、型のしっかりしたスローイングは、塁間1.8秒台を記録。地肩も強く、非常に総合力の高い捕手だと言えそうです。

(打撃内容)

 前足を大きく引いて構えます。この選手は、非常にスイングの弧が大きく、思いっきり振って来るところに良さがあります。

 投手の重心が下がり始める頃には、開いていた足をスクエアに戻します。投手の重心が沈み込んだあたりで、足を軽く引き上げアウトステップで踏み出します。仕掛けは「平均的な仕掛け」ぐらいで、本質的には中距離で勝負強さを売りにするタイプでしょう。踏み込んだ足下はブレないでスイングはできますが、引っ張り傾向が強く低めにスライダーへの対処は苦労しそうです。ある程度甘く入った球を思いっきり巻き込む、それがこの選手のスタイルのようです。

 残念なのは、少しバットをトップの位置まで引くのが遅く、スピードボールに差し込まれそうなところです。バットの振り出しは悪くなく、これだけフルスイングをしていても、高いアベレージを残せるのは、ミートポイントまでロスなく振り下ろせるからだと考えられます
。非常に大きな弧を描き、最後までしっかり振り切れるスイングは、この選手の大いなる強味。ただそのために、目線が大きくブレたり、振り終わったあと軸足が崩れてしまうのは、諸刃の剣といった感じでしょうか。

(最後に)

 単なる強打者ではなく、しっかりとしたディフェンス力を兼ね備えます。体格にも恵まれておりますし、A級のスローイングもできますから、来年度のドラフト候補として期待が持てそうです。この経験を元に、どのぐらいの選手にまで昇りつめるのか、これから注目して観て行きたいですね。

(2011年 大学選手権)


多木 裕史(法大)遊撃
177/74 右/左
 (坂出出身)


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建部 賢登(法政大)右翼
172/71 右/左 
(桐光学園出身)


 
(どんな選手)

 法大の1番・右翼手を務める選手ですが、強い打球が打てる強打の核弾頭で、個人的には法大で一番魅力を感じる野手です。今シーズンは、1番打者ながら2本塁打・8打点の数字を残しました。

(打撃内容)

 強く野手の間を抜けて行くのが持ち味です。前足を軽く引いて、グリップを高く添える強打者スタイル。特に、腰を深く沈めたフォームが印象的。ただ少し、構えから力みが感じられるので、もう少しリラックスして構えられるといいですね。

 仕掛けは「平均的な仕掛け」を採用するように、中距離・ポイントゲッタータイプ。ある程度の対応力とパンチ力を兼ね備えます。始動してから、ゆっくり足を回し込む「間」が作れているので、打てるポイントは多そう。インステップして踏み込んで来るので、強く外の球が叩けます。インパクトの際にも足下はブレないのですが、踏み込んだ足が地面から離れるのが早く、基本的に引っ張って巻き込みます。

 あらかじめ捕手方向にグリップを引いており、トップを作るのは問題ありません。ただ最初からグリップを引いているので、リストワークに遊びがなく以外に対応できる範囲は限られているかもしれません。せっかく下半身は柔軟に対応できる形を作れても、上半身がカチンコチンでは、数字が上がってきません。特にバットの振り出しやスイング軌道に欠点は感じませんし、最後まできっちり振り切ることはできています。当てることよりも、強く振りきることに主眼が置かれています。目線も安定し、開きも我慢でき軸足にも安定感を感じます。プロ仕様の強いスイングはできますが、もう少し力を抜いて柔軟性を追求して欲しいかと思います。

(守備・走力)

 右翼手としては、ソツのない印象です。地肩も強いですし、守備にも大きな問題は感じません。走力も塁間4.05秒前後で、中の上レベルの脚力。足を売りにするほどではありませんが、プロに混ぜても俊足ではあります。

(今後は)

 強く叩けるスイングは、来年のドラフト候補としてマークしたい素材です。ただ守備・走力・中距離タイプで小柄な体格などを考えると、かなりハイレベルなアピールがないと、指名は厳しいと思われます。そういった部分を乗り越えて指名にまで至るのか、来年は注目して追いかけてみたい1人です。


(2011年 春季リーグ戦)


 
土井 翔平(法政大)捕手
179/82 右/右
(智弁学園出身)

 
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上本 崇司(明治大)二塁
170/68 右/右
(広陵出身)

 
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山崎 錬(慶応大)三塁
176/80 右/左 
(慶応義塾出身)



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阿加多 直樹(慶応大)捕手
182/82 右/右 
(慶応高校出身)


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松本 幸一郎(立教大)遊撃
178/75 右/左
(横浜高出身)

 
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前田 隆一(立教大)三塁
179/73 右/右
 (常葉菊川出身)


 3年春のシーズンに、打率.364厘を記録し、通算36試合に出場し 春までは打率.312厘の成績を残していた。しかしこの秋は、打率.160厘と低迷。最終学年に、復活を期す存在。週ベの来年のドラフト候補リストに名前があがっていたので、今回チェックを入れて見ました。

(第一印象)

 チームでも6番あたりを打つ選手なので、パッと見、何が売りなのかわかりずらいタイプ。ドラフト候補と言うよりは、玄人受けするタイプではないのでしょうか。

(長所)

 構えから、理に適ったバランスの取れた構えをしています。もう少しリラックスして構えられれば、更に良くなるのではないのでしょうか。

 この選手の良いのは、センターやライト方向にキッチリ打ち返す打撃だけでなく、引っ張ればレフト方向に大きな当たりを打てるパンチ力を秘めている点。

 常葉菊川時代は、少々三塁守備もぎこちありませんでした。しかし今は、打球への一歩目も鋭く、肩もまずまずで、三塁手として上手い部類ではないのでしょうか。

 動作が小さいので、目線も動かず、開きも我慢でき、軸足も安定しています。体軸がしっかりした、スイングができます。特に高校時代は、足元がブレる選手でした。しかしそれを改善し、課題だった打撃の幅を広げられたことは、高く評価したいと思います。

(課題)

 始動が「遅すぎる仕掛け」なので、狙い球を絞り込めないと打てません。いろいろな球に対応しようと思うと、今のタイミングでは厳しいかなと。

 三塁手としては、けしてパンチ力がないわけではないのですが、スケールでは物足りません。結構動ける選手なので、もう少し守備的負担が大きなポジションをこなせるようになると、付加価値が出てくるように思えるのですが。

(将来に向けて)

 元々走力も、右打者ながら塁間4.4秒弱(左打者ならば4.15秒弱に相当)など、動ける身体能力があります。ただ今年計測したときは、4.6秒弱(左打者換算で4.35秒弱)と遅くなっていたのは、たまたまなのか?ウエートがついた分、重くなったのか?

 それでも守備などを見ていると動きは良いので、セカンドとか別のポジションが担える方が、スカウトへのアピールにはなると思います。

 確かに良い選手なのですが、今のところドラフト候補?と言われると、どうなのかなという疑問は残ります。最終学年で、どんな活躍を見せてくれるのか、注視して見守りたい一人です。

(2011年 春季リーグ)

 
 
杉山 翔大(早稲田大)三塁 
172/78 右/右
(東総工出身)

 
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佐々木 孝樹(早稲田大)中堅
181/75 右/左
(早稲田実出身)

 
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戸田 大貴(東洋大)一塁
180/82 右/左
 (前橋工出身)


 前橋工業時代にも強打者として知られ、ここで取り上げたことのある選手です。2年春からリーグ戦で活躍し、今春のリーグ戦では首位打者輝きました。パンチの効いた強打と幅の広い打撃ができます。

(守備・走塁面)

 一塁までの塁間を4.25秒前後と左打者としては平均的(ドラフト候補としては少し物足りない)。また一塁の守備も動きもよく、他のポジションも担える打撃の身体能力があると思います。ただ日本一の常勝軍団ですから、他に守れる選手はいくらでもいるからでしょう。

(打撃内容)

 高校時代から、柔らかい膝の送りと鋭いヘッドスピードは際立っていました。打球もどの方向にも打ち返せますし、二塁打などの長打も少なくありません。ただ4年間で、1本塁打もないのは驚きでした。

(打撃フォーム)

 一度ベース側につま先してからステップするのですが、そのタイミングが遅すぎないところが一つ高い打率を残せる秘密ではないかと思います。ただ根本的には、「遅めの仕掛け」を採用するように、狙い球を絞って叩くタイプの打者。

 足元も我慢できていますし、スイング軌道も強打者ですが悪くありません。高校時代の課題としてあげた、「トップ」を作るのも早くなりました。ただ秋のシーズンの試合では、軸足が前に傾いており、体が突っ込んでいたことがわかります。始動も遅くボールを手元まで引きつけて叩くタイプだけに、ボールを我慢できなかったのが、秋の不調の要因ではないかと思います。

(将来に向けて)

 強打者ですが、打撃の幅が広いのと技術的な欠点が少ないのが魅力です。ただ守備・走力でのアピールに乏しいところが、ドラフト候補としては微妙です。現状は、名門・東洋大学の主軸として、強豪社会人チームに進むのではないかと思います。ただ最終学年では、圧倒的な破壊力で、プロにもアピールして欲しいですね。

(2011年 秋季リーグ)



 柔らかい膝の送りと鋭いヘッドスピードが自慢の強打者です。引っ張るだけでなく、無理なくレフト方向にも流せるなど、幅の広い打撃が出来る選手でもあります。

 守備は、一塁と言うことですが、実際には結構動けるタイプの選手ではないかと思いました。三塁打を打った映像などを見ると、けして走力も遅くないように思えます。

 打撃では、構えた時に少しだけ前足を引いておりますが、ほぼスクエアです。自分でリズムも刻めているのですが、少し上半身に力が入り過ぎかなと思います。

 「遅めの仕掛け」を採用しておりますが、二段階で始動するタイプなので、最初の始動で打撃スタイルが決まってきます。そのためアベレージ~中距離タイプと言うのが、彼の本質ではないのでしょうか。

 小さくステップして、真っ直ぐ踏み込みます。踏み込んだ足下がブレないので、カベを崩さずにスイングが出来ます。そうかといって、膝の伸縮を生かして、低めの球を拾うのが非常に上手い選手です。

 課題は、打撃の準備段階であるトップを作るのが少し遅れ気味になることでしょうか。それ以外は、ヘッドスピードも鋭く、スイング軌道もコンパクトで、頭のブレ・身体の開き・軸足の粘りなども好く、中々技術的にもしっかりしたものを持った好選手です。

 素材的には、膝の送りを中心とした「柔らかさ」と甘い球を逃さない「鋭さ」を持ったところに魅力を感じます。打撃センスも悪くないので、守備・走でもう少しアピール出来るようだと上のレベルでも注目されると思います。技術の兼ね備えた強打者として、今後の活躍も期待してみたい一人でした。

(2008年・夏)

 
 
緒方 凌介(東洋大)外野
176/75 右/右
(PL学園出身)

 
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高田 知季(亜細亜大)遊撃
175/65 右/左
(岡山理大附出身)

 
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柴田 駿秋(亜大)内野
181/91 右/右 
(東京学館船橋出身)


重心を深く沈め、後ろ足に体重をかけたドッシリしたフォームから、打った瞬間に本塁打とわかる驚きの打球を飛ばす強打者です。今秋のリーグ戦でも、日大の吉田一将投手から、驚愕の一発を放ちました。

(守備・走塁面)

 残念ながら、一塁までのタイムは計測できず。更に守備位置もDHでの出場など、完全に打撃オンリーなタイプ。

(打撃内容)

 とにかく対応力は低いのですが、当たりさえすれば抜群の飛距離を誇ります。実は、秋はこの本塁打一本しかヒットは打っておらず、打率.080厘。しかし春は、打率.250厘を残しました。

 重心を深く沈めた構えからも、殆ど体重移動はしないのだろうなというのは事前にわかります。スクエアスタンスで構えているのですが、両目で前を見据える姿勢がよくありません。

 仕掛けは「平均的な仕掛け」ではないかと思うのですが、カカトを浮かして下ろすだけの動きなので、始動し始めがよくわかりません。

 足のカカトを上げおろすだけで、ボールを点でしか捉えられないために、よほど出会い頭じゃないと、上手くタイミングが合いません。ただ踏み込んだ足元もブレませんので、上手く合えば素晴らしい破壊力を魅せます。

 打撃の準備である「トップ」は早めに作れていますが、バットの振り出しは少し遠回りです。それでもバット先端が下がらないで振りぬけていますので、ドアスイングというほどではありません。

 軽く外側に踏み出しているので、基本は引っ張って巻き込む打撃なのでしょう。もう少し右方向にはじき返す打撃もできれば、バッティングの幅も広がるのでしょうが。

 何より素晴らしいのは、目線がほとんど動かない点。体の開きも我慢出来ていますし、軸足も大きく崩れません。体軸の安定感には、素晴らしいものがあります。

(今後は)

 非常に個性派として、魅力はあります。ただこういったタイプが、社会人まで生き残れる可能性は極めて少ないのが現状です。特に彼の場合は、守備・走力でのアピールに欠けるタイプ。ただ粗いだけではないので、打てないとどうしようもありません。

 なんとか守備・走塁が無難なレベルでさえあれば、我慢して使ってもらえるのになと思います。こういった和製大砲候補を、なんとか日本の球界は育ててゆかなければならないのですが。果たして最終学年でどんな活躍を魅せてくれるのか、期待してやめません。

(2011年 秋季リーグ)

 
 
谷内 亮太(国学院大)遊撃
178/78 右/右
(金沢西出身)

 
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戸柱 恭孝(駒沢大)捕手
178/82 右/左 
(鹿屋中央出身)



 この春から駒沢の正捕手として出場し、「大学野球」にも来年のドラフト候補リストに名前が掲載されていたので、取り上げてみることに致しました。

(ディフェンス面)

 素早く投手にボールを返し、テンポの良い投球を目指します。ミットを示し、グラブを地面には下ろしません。そのため、ワンバウンド処理への対応も悪くありませんし、ボールを押し返すような、しっかりしたキャッチングができるのが魅力。また塁間2.0秒前後と、驚くようなスピードではないのですが、正確な送球でランナーを捕殺します。ただプロを目指すなら、1.9秒前後では投げられるようにしたいところ。

(打撃内容)

 春は.184厘、秋は.220厘 と対応力に課題があります。ただスイング自体はフルスイング。気持ちよく、バットを振りぬく潔い打撃が持ち味。

 全体に、バランスの取れた良い構えをしています。仕掛けも「平均的な仕掛け」を採用し、中距離で勝負強い打撃が元来の持ち主。

 残念なのは、アウトステップした足元が、インパクトの際に少し我慢が効きません。そのため、外の強い球・逃げて行く球に対しては弱い気が致します。そうかといって、少し体から離れてバットが振り出されるので、内角もアウトステップの割にどうなのかな?という不安も残ります。

(将来に向けて)

 キャッチングを中心としたディフェンス力は悪くないのですが、プロに行くほどの絶対的なポテンシャルは感じません。またバッティングも思っきりの良いスイングは魅力ですが、対応力はイマイチ。そう考えると、攻守に課題を残す選手であることがわかります。

 来春のリーグ戦までに、如何に課題を改善してアピールできるかがポイントになります。現状は、このまま社会人に進んで行く選手ではないのでしょうか。

(2011年 秋季リーグ)

 
 
白崎 浩之(駒沢大)三塁
183/75 右/右
(埼玉栄出身)

 
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井上 彰吾(日大)中堅
181/81 右/左 
(筑陽学園出身)


日大では、3番・中堅手として活躍。日刊のドラフト候補リストにも名前が載っていたので、今回取り上げることにしました。

(守備・走塁面)

 残念ながら、この秋の亜大戦の模様を観たのですが、打球がまともに飛びませんで守備に関してはよくわかりませんでした。大学で中堅手を任されているのですから、それなりの身体能力はあるものと思われます。

 一塁までの塁間は、4.4秒弱というタイムを計測できましたが、実際は少し勢いを緩めていたこともあり正確なタイムとは言えなそうです。実際リーグ戦では4盗塁を決めるなど、かなり走れる脚力はありそうです。
 
 ぜひこの辺は、春のリーグ戦で生で見て、詳細を詰めて行きたいと思います。

(打撃内容)

 春のリーグ戦では、二部ながら 1本塁打 6打点 打率.268厘という成績でした。しかし一部に昇格した秋は、0本 5打点 打率.196厘と、レベルの差に苦しみました。3番を任されるように強打者だと思いますが、球足の速い鋭い当たりで野手の間を抜けて行くのが持ち味。特に外角のストレートでも、きっちりセンター方向にはじき返す打撃が魅力です。

 前足を軽く引いて、実にバランス良く構えます。仕掛けは「早めの仕掛け」を採用するように、アベレージ打者としての傾向が強いタイプ。打てる「間」も持っていますし、ベース側にインステップした足は、インパクトの際にもブレません。

 「トップ」を作るのも遅れませんし、スイング軌道もよく、ヘッドを立てて綺麗に振りぬけています。目線のブレも少なく、軸足にも粘りを感じます。技術的には、大きな欠点は見当たりません。あとは、一部のスピード・キレになれることではないのでしょうか。

(今後は)

体格にも恵まれているので、守備・総力がどのレベルなのか見極めたいと思います。スイング自体には悪い癖がないので、一部に慣れた春のシーズンが楽しみです。最終学年で、どんなプレーでアピールしてくれるのか、密かに期待したいと思います。

(2011年 秋季リーグ)

 
 
平 五陸(日大)右翼
170/71 右/右
 (日大山形出身)


 春のリーグ戦では、2部ながら 打率.296厘をマークし、核弾頭として活躍しました。しかしこの秋は、打率.186厘と低迷。「大学野球」の来年のドラフト候補リストに名前があったので、チェックを入れてました。

(守備・走塁面)

 最大の売りは、右翼からの強肩ぶり。安定した守備力と強肩を兼ね備え、守備でアピールできる選手です。

 また一塁までの塁間は、計測できませんでした。ただこの少ない出塁率でも5盗塁を決めるなど、守備・走力には高いものがありそうです。

(打撃内容)

 俊足・強肩の選手なので、好打者タイプかとおもいきや、思っきりの良いスイングが自慢の強打者タイプ。早々足を高く引き上げて、ボールが来るのを待つ独特のスタイルをとっています。

 基本的には、地面から踏み込んだ足元が離れるのが早いので、巻き込んで引っ張る打撃を得意にしています。しかし外角でも高めの球ならば、センターから右方向にはじき返します。

 外角でも逃げて行くようなスライダーや外角低めへの力強いストレートには課題はありそうですが、高めに甘く浮いた球は逃しません。足を大きく上げるフォームですが、空中で静止してるので、目線はあまりブレません。

(将来に向けて)

 ちょっとまだ、守備・走力がどのレベルかまでは、充分把握できていません。ただ打撃は、力負けするようなことはないので、あとは対応力でしょうか。

 その辺の粗さ・脆さ含めて、春季リーグでは注目してみたいと思います。ドラフト候補といった感じではありませんでしたが、今後も注目して行きたい選手でした。

(2011年 秋季リーグ)

 
 
飯田 大祐(中央大)捕手
181/77 右/右
(常総学院出身)

 
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島田 隼斗(中央大)三塁
177/67 右/右 
(常総学院出身)



 父は、日ハムや横浜で活躍した島田直也投手。東都でも春のシーズンに、打率.359厘で初のベストナインを獲得。秋は.256厘と低迷しましたが、それでもチームでは2位の打撃成績でした。

(守備・走塁面)

 春観戦した時は、遊撃手として出場。そのときは、正直守備は関心しませんでした。そう思っていたら、秋は三塁手として出場。しかしこの試合では、打球が飛んで来なかったので、よくわかりませんでした。遊撃では物足りないが、三塁手ならソツなくこなすということでしょうか?秋は、12試合で失策は1個でした。

 春観戦した試合では、盗塁を決めるなど動けない選手ではないようです。ただ秋の成績をみると、12試合で盗塁は1個。それほど足を売りにするタイプではないようです。ただ私が観戦した試合では、ボールを転がす機会がなく、正確なラップ計測できませんでした。

(打撃内容)

 打球の多くが、センターから右方向へ多いように思います。ボールに逆らわない打撃が、彼の持ち味なのでしょうか。

 前足を引いてグリップを高く添えます。腰は深く据わり、両目で前を見据える姿勢は悪くないのですが、かなり癖のある構えです。

 仕掛けは「平均的な仕掛け」を採用するように、中距離・ポイントゲッタータイプ。足をあげて回しこんで打ちに来ます。打撃の「間」が取れる選手なので、いろいろな球に合わせる幅があります。軽くアウトステップを採用しますが、踏み込んだ足下もブレないので、外角の球にも対応できます。

 少し打撃の準備である、「トップ」を作るのが遅れ気味です。振り出しも少し遠回りにバットが出て、バットの先端も下がり気味でロスのあるスイングです。それでも大きな弧を描き、最後まで振り切ります。

 頭の動きは小さく開きは我慢でき、軸足は安定しています。体軸は安定していますが、上半身の使い方に課題があるように思えます。

今後は)

 正直、今まであまり気にして観たことがなかったので、守備・走力に関してはよくわからず。打撃もイマイチ、ぴんと来ません。今年は最終学年なので、春から注意して観てみたいと思います。もう少し次回は、しっかりしたレポートを作成できたらと思っています。

(2011年 秋季リーグ)

 
 
西銘 生悟(中央大)二塁
167/68 右/両
(沖縄尚学出身)


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伏見 寅威(東海大)捕手
180/78 右/右 
(東海大四出身)


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吉川 佳祐(東海大)二塁
174/73 右/左
(拓大紅陵出身)


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富岡 壮馬(日体大)遊撃
175/74 右/左
(鳥栖商出身)

 
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森下 宗(愛知工業大)外野
(掛川工出身)

広島育成枠2位


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宮崎 駿(三重中京大)中堅
176/70 右/左
(福井工大福井出身)

 
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荻原 圭吾(関西学院大)一塁
181/82 右/左
(大阪桐蔭出身)


(どんな選手?)

 一年生ながら、今や大学球界でも1,2を争うほどの強打者だと思います。大阪桐蔭時代から、打席での集中力が素晴らしく、その強打だけでなく意識の高さを絶賛してきました。その意識は、大学に入ってもすぐに頭角を現す原動力になったのではないのでしょうか。

(守備・走塁面)

 大阪桐蔭時代から、一塁手で、今回の試合でも一塁手として出場しておりました。残念ながら、この試合ではよくわかりませんでしたが、一塁と言うポジションで、ニ失策。更に、リーグ2位の打席成績を残しながら、ベストナインにも選出されていないなど、守備でアピールと言うタイプではないようです。走力も同様に、盗塁は0。高校時代同様に、守備・走塁は目をつむって、打撃で勝負と言うタイプのようです。

(打撃内容)

 高校時代は、本塁打を連発していたスラッガーでした。左オープンスタンスで、リラックスして構えられております。仕掛けも「平均的な仕掛け」を採用しているように、本質的には中距離・ポイントゲッタータイプかと思います。木製バットを使うようになり、より対応力の高さが目立ってきました。

 足を回しこむ踏み込むスタイルで、打つまでの「間」があり、打てるポイントも多いタイプです。アウトステップに踏み込みますが、外の球もきっちり捉えられます。もちろん踏み込んだ時に、足元がブレないのが良いです。

 また高校時代は課題だったスイング軌道も、インパクトまで最短距離にバットを出せるようになり、スイングの弧・フォロースルーは小さいのですが、ボールをきっちり捉えられるようになってきました。打球も力強いですし、打撃だけなら今すぐプロで鍛えてみたいタイプです。目線のブレ・体の開き・軸足の強さなども感じさせ、精度の高い打撃が期待できます。

(今後は)

 5リーグ対抗戦などでも生で見ましたが、関西の学生の中では一人抜けた存在に見えます。意識・度胸も良いですし、レベルの高い相手にも力負けしません。ジャパンの4番として、育っていって欲しい選手です。世代屈指の強打者として、今後も期待して見守って頂きたい選手でした。

(2009年・プロアマ交流戦)

 
古本 武尊(龍谷大)右翼
175/77 右/左 
(福岡大大濠出身)


 
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神田 博史(九州産業大)右翼
180/78 右/右 
(福岡工大城東出身)


(どんな選手?)

 高校時代から、大型野手としてプロからも注目されていた選手でした。九州産業大に進んでからも、一年生からレギュラーとして出場。この秋は、打率.364厘 2本 5打点の活躍で、新人賞も獲得したシーズンでした。

(守備・走塁面)

 一塁までの塁間は、4.4秒強(左打者換算で4.1秒強ぐらい)と、基準を上回る脚力の持ち主です。ただそれほどスピード感・走塁センスは感じられず、足を将来的に売りにするタイプかは疑問です。

 右翼手としても、意外に守備レベルは低くなく、基準以上の上手さがありそうですし、地肩も同様に中の上レベルぐらいはあると思います。走力・地肩など基準を上回る身体能力の持ち主でした。あとは、その身体能力を、如何に実戦に活かして行けるのかが、これからの課題かと思います。

(打撃内容)

 構えた時に少しだけ前足を引いておりますが、ほぼスクエアスタンスで構えます。グリップの高さは平均的で、バランスもとれた構えなのですが、打席で力が入り過ぎて力みが感じられるところが気になります。もう少しリラックスして構えられると好いですね。

 仕掛けは、投手が下がる時にカカトを浮かし、リリース直前に始動する「遅すぎる仕掛け」を採用。どうしても始動が遅すぎる分、打撃に必要な動作を端折ったり、立ち遅れるタイプのスタイルです。

 足を少しだけベースの外側にアウトステップさせるスタイルで、元来ボールを引っ張って巻き込むのを特にするタイプのようです。ただ踏み込んだ足元がブレるなど、打ち損じが多いタイプだと思います。

 打撃の準備段階である「トップ」を作るのは並なのですが、「トップ」~「インパクト」までのスイング軌道が遠回りで、ロスを感じさせます。スイングの弧・フォロースルーなども並ぐらいと特に光るものはないのですが、打球はすでに基準以上の強さを感じます。やはり肉体のポテンシャルが、非常に高い選手なんだと思います。

(今後は)

 プロが如何にも好みそうな体格と基準を満たす身体能力の持ち主です。その一方で対応力に課題があり、その改善に時間がかかりそうです。そして上のレベルで売りに出きる絶対的なものがありません。これから残り3年間の間に、如何に上のレベルでも自慢できる武器を増やして行けるのかが、一つポイントになるのではないのでしょうか。非常に楽しみな選手な反面・まだまだ物足りなさも感じる選手でした。

(2009年・神宮大会)

 
松冨 倫(別府大)内野手
172/70 右/右
(楊志館出身)

 
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大学3年生 投手編




 
小林 寛(八戸大)投手
180/80 右投げ
(光星学院出身)


 
(どんな選手?)

 バランスの取れた投球フォームで、一年生ながら活躍した選手です。春の関東遠征で八戸大戦を見た時も、この投手が先発でした。その時は、常時135キロ前後だったので、ワンランク球威・球速を増してきたのかもしれません。

(投球内容)

 観戦日はリリーフでの登場でもあり、コンスタントに140キロ台をマーク(MAX144キロ)し、手元までしっかり伸びのある球を投げ込んでおりました。変化球は、スライダー・フォークなど。そういった球を交えながら勝負するバランス型の投球スタイルです。

 クィックは、1.2~1.25秒ぐらいと平均的。フィールディングも並レベル。マウンド捌きなどは悪くないのですが、この日は緊張もあったのか?結構制球にバラツキがありました。

(今後に向けて)

 物凄く凄みのあるタイプではありません。ただこのまま総合力を引き上げられるならば、将来は有望な選手だと思います。すでにあるレベルまで来ている投手で、今後の上積みがどれだけ残っているのかは微妙ですが、更に北の大地で大きく伸びることが期待される一人です。

(2010年 大学選手権)


 
高田 寛敏(富士大)投手
182/68 右/右
 (三沢出身)

 
(どんな選手?)

 青森の三沢高校時代から、好投手として知られていた投手。今春のリーグ戦では、3勝1敗 防御率 1.36 と活躍し、チームの優勝に貢献しました。大学選手権緒戦となった近大工学部戦でも先発し、全国の舞台を経験しました。

(投球内容)

 上下動の激しいフォームながら、常時135~MAX140キロの綺麗な球筋の速球を投げ込みます。それほど驚くような球威・球速はないのですが、正当派投手といった感じで、伸びのある球を投げ込みます。

 変化球は、120キロ台のスライダー中心に、130キロ台前半のカットボールらしき球。その他あまり投げませんが、緩いカーブやチェンジアップ系の球もあるかもしれません。更に高速で沈むスピリットのような球など、球種は少なくありません。

 牽制は、ややモーションが大きいものの鋭い牽制を魅せます。フィールディングも、落ち着いて処理できており、クィックも1.05~1.25秒ぐらいで投げ込めるなど、投球以外の部分にも破綻はありません。

 右打者には、両サイドに大まか投げ別けられるのですが、左打者には枠の中に投げ込むだけといった感じですし、ボールも高めに抜けるなど制球に課題を残します。マウンド捌きなどは悪くないだけに、そういった投球の細かさを身につけたいところ。

(投球フォーム)

 ランナーがいなくてもセットポジションから投げ込み、勢いよく足を引き上げる投球フォーム。ただ引き上げた足を地面に伸ばすので、お尻の一塁側への落としは浅く、更に「着地」までの粘りに欠けるところが気になります。そのため見分けの難しいカーブの修得やフォークのような縦に鋭く落ちる球種の修得が厳しく、投球の幅を広げて行くことには苦労しそう。

 グラブは最後まで内に抱えられているのですが、「球持ち」はそれほど好くなく、指先の感覚にはそれほど優れません。まして足の甲の押しつける時間が極めて短いので、ボールが上吊りやすい要因を作ります。また腕の角度を無理につけているので、体への負担も大きなフォーム。故障などには充分注意して、登板後のアフターケアを入念にやって欲しいものです。

 「着地」までの粘りに欠ける割には、肩の可動域の柔らかさからか、ボールの出所が見えるのは平均的。もう少し腕を鋭く振れるようになると変化球も活きてくると思いますが、筋力不足が投球からも観られます。ただ「体重移動」は悪くないので、今のフォームをベースに肉付けすれば、まだまだ球威・球速を増すことは期待できそうです。

(今後は)

 全国の舞台を経験し、この経験を以下に今後につなげて行けるのか。これはもう、指導者や環境と言うよりは、本人の意識の問題だと考えられます。これから更に上を目指すとするならば、課題も多く抱えますし、肉体的にも発展途上の印象を受けます。投手としては、今後卒業するまでの2年間の間に、どのぐらい己を高めて行くかで、その将来が決まってきそうです。ぜひ今度出会える時は、大きく成長した姿を、ぜひ確認してみたいものであります。

(2011年 大学選手権)

 
伊藤 直輝(東北福祉大)投手
177/76 右/右
(日本文理出身)

 
 そんなに高校時代から変わった感じはしなかったけれど、以前よりも下半身を使えるようになったのは収穫。元々神宮大会・選抜・夏の大会と全国でお馴染みの好投手だったのだけれども、もう完成されているなといった投手に見えたから。東北福祉大でも、2年生ながら唯一ベンチに入った投手だった。

(投球内容)

 明治大戦では、交代っぱなボールが高めに抜けるのが目についた。球速は、135~MAX141キロ程度。球速といった意味では、高3の時からほとんど変わっていない。

 変化球は、横滑りするスライダーと、日本文理伝統の縦の変化は健在。ただこの球が、曲がりが早いのか?思いのほか打者が手を出してくれない。ボールは適度に散っているが、細かな制球力がないところも、高校時代と同様。球速だけでなく、制球や投球術にも、大きな変化は感じられなかった。

(投球フォーム)

 お尻も一塁側に落とせるし、腕の振りにも無理がないので、縦の変化を多投しても故障の不安は少ない。ただ腕にそれほど角度がないので、意外に縦の変化が鈍い印象は否めない。これだけ縦の変化を多投すれば、打者がもっとも空振りしてもらわないと困るだろ。

 グラブも最後まで内に抱えられているし、足の甲での地面の押しつけも悪くない。ただ「球持ち」が浅く、どうも指先の感覚が悪い気がする。もう少しボールを持てるようにならないと、制球だけでなく、ボールの曲がりも早すぎることになるのではないのだろうか?

 特にフォークやスライダーなどで空振りを誘いたいのならば、腕の振りをもっとシャープに振り抜かないと、打者は速球との見分けがついてしまうだろう。また投げ終わったあと、体に絡むような、粘っこい腕の振りを身につけたい。

(最後に)

 早くから人材の厚い福祉大の中で頭角は現したものの、なんだか高校時代の貯金で投げている印象は否めない。もう少し意識を高く持って取り組んで行かないと、今後は大きくは期待できないのではないのだろうか?

 今後爆発的に球威・球速が増すタイプではないと思うので、いかに実戦的な術を追求し、今の能力でも、よりそれを活かす術を身につけて欲しい。今のままだと、ここまでの投手ということで、大学まででノーサンキューになるかもしれないぞ。

(2011年 神宮大会)

 
真島 健(東京国際大)投手
178/78 右/右 
(浦和学院出身)


 
(どんな選手?)

 高校時代は記憶にないのですが、今春のリーグ戦では5試合に登板して 2勝1敗 防御率 1.41と活躍。大学選手権でも、第二戦での先発を任されました。

(投球内容)

 ランナーがいなくても、セットポジションから投げ込みます。そのストレートは、コンスタントに145キロ前後(MAX146キロ)を記録するなど、凄みは感じませんがそれなりに勢いは感じさせます。変化球は、スライダー・チェンジアップ中心で、たまにカーブやフォークも織り交ぜます。

 左打者には、外角中心にボールを集められますが、右打者の制球は少しアバウトになります。クィックは1.0秒を切るなど高速で、牽制でもしっかり目配せなどは忘れません。パッとランナーを背負うとマウンドを外したりと、マウンドセンスは悪くないと思います。

(投球フォーム)

 足を引き上げる時に勢いや高さがあり、セットポジションでもしっかりエネルギーを作り出せます。お尻をそれほどしっかり一塁側には落とせないので、見分けの難しいカーブやフォークなどの修得で、ピッチングの幅を広げてゆくのかは厳しいかもしれません。それでも着地までの時間は稼げているので、ある程度の変化球の修得は期待できます。

 グラブもある程度内に抱えられておりますし、足の甲もそこそこ抑えられております。ボールも前で離せるなど、制球に大崩れすることはなさそうです。また腕の振りにも無理がないので、故障などの可能性も低そう。

 「着地」もソコソコ粘れているので、「開き」も平均的。腕も振れているのですが、前への大きなステップが、かえって「体重移動」を阻害しているのは残念です。下半身を使えるようになると、もっと体重がグッと乗った良い球が行くと思います。

(今後は)

 それほど身体は大きくないのですが、まだ2年生であることも考えると、もうワンランクは球威・球速を増して来るかもしれません。投球の土台も悪くないので、今の投球にパワーアップできると、面白い存在になりそうです。

 まだ細かい部分での課題は少なくないのですが、志を高く持ってやって頂きたい。これからの取組み次第では、大学からのプロ入りも期待できるかもしれません。今後の成長を、期待してやみません。

(2011年 大学選手権)

 
白村 明弘(慶応大)投手
187/84 右/左
(慶應義塾高出身)

 
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山形 晃平(慶応大)投手
176/74 右/左 
(土佐高出身)


(どんな選手?)

 非常にバランスの取れたフォームから、145キロ前後の快速球を投げ込む好投手です。マウンド捌きも1年生とは思えないほど落ち着いておりますし、今後の活躍が期待される存在です。今春のリーグ戦では、6試合に登板。 1勝0敗 防御率5.68ながら、存在感を示すシーズンとなりました。

(投球内容)

 コンスタントに140キロ台を記録し、大学選手権の中央大戦では先発して、MAX147キロを記録。球質はキレ型で、空振りを奪えるものがあります。ただ球威はあまりないので、甘く入ると怖い面があります。

 変化球も、右打者に外角に集められる確かなものがあり、左打者にはチェンジアップを外角に集めます。制球力・マウンド捌きにも優れたタイプで、どうして春のシーズンの防御率がここまで悪いのかは疑問です。ただ縦の変化には乏しいので、本当の意味での決めてに欠ける傾向にはあります。

 牽制も極めて鋭く、フィールディングも上手い。クィックも1.15~1.20秒にまとめられ、野球センスに優れます。

(今後に向けて)

 中背なんで、今後あとどのぐらいスケールを増して行けるのかは微妙です。しかし今の球の勢いでも実戦力を磨けば、大学球界を代表するだけの投手になれる能力はあると思います。凄みで圧倒するスケール型よりも、隙なしの鋭さを磨いて、相手につけいる隙を与えないような投手に育って欲しいですね。

(2010年 大学選手権)


横山 貴明(早稲田大)投手
180/79 右/右
(聖光学院出身)



(どんな選手?

 福島の聖光学院時代から、プロ注目の本格派でした。もし高校時代に、プロ志望届けを出していたら、指名されたのではないかと思えるほどの選手でした。今春からリーグ戦二日目の先発を任され、1シーズンを乗り越えました。5試合に登板し、1勝2敗 防御率 5.47と、高校時代の彼の力を考えると、まだまだ物足りない内容。

(投球内容)

 均整の取れた体格、投球フォームから、常時130キロ台後半~MAX144キロを記録していました。ただ残念なのは、球速はソコソコも、実際には球速ほど球が手元まで来ていない感じで、球質がイマイチな点。変化球も、カーブ・スライダー・チェンジアップ・フォークなどもあるのでしょうか?曲がりがドロンとして、鋭くキレないのが気になります。

 実際には、縦の変化が多いのでイニング以上の奪三振は奪えておりますが、上のレベルでは厳しい球のキレです。細かく見てみると、右打者には外角中心にボールを集めて、投球を組たることができております。しかし左打者への制球はアバウトで、被安打も左打者に打たれるケースが目立ちます。左打者への投球が、今後の大きな課題になるのではないのでしょうか。

 牽制は鋭いのですが、クィックは1.25~1.30秒台と、やや遅い気がします。投球をまとめるセンスなどは並で、格別そういったマウンド捌きに光るものは感じませんでした。

 投球フォームも、やや前にツッコミがちで、お尻の落としと着地までの粘りが、甘くなっています。そのため縦の変化の落ちも鈍いですし、投球フォームにも嫌らしさが足りません。

 グラブを内に抱えられているので、両サイドへの制球は安定しやすいです。足の甲の押し付けもできているのですが、その時間が極めて短い。そのため後の動作に、しっかりネネルギーが伝わっていません。ですから体重移動がイマイチで、ボールの手元までの伸びに欠けます。

 投球の4大動作である「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」の観点いえば、「着地」までの粘りは平均的、しかし「球持ち」「開き」「体重移動」イマイチで、まだまだ発展途上の投手であることが伺えます。せっかくの高い資質を、まだ活かせていないなと言うのが率直な感想。

(今後は)

 現状の防御率 5.47 が示すとおり、それが彼の力です。これからは、肉体的な資質を伸ばすこと以上に、理にかなった投球フォームや技術を身につけることによって、パフォーマンスの質の向上に務めて欲しいと思います。

 かなり志を高く持って努力して行かないと、殻は破って行けないでしょうし、大学からのプロ入りは厳しいかもしれません。高校時代から期待している投手だけに、あえて苦言を呈したいと思います。

(2011年 春季リーグ戦)

 
岡 大海(明治大)投手
184/78 右/右 
(倉敷商出身)

 
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梅田 広久(法政大)投手
179/73 右/右 
(秀岳館出身)


(どんな選手?)

 熊本の秀岳館時代は、早くから熊本屈指の速球派として、プロからも注目されていた投手です。ベイスターズに育成枠で入団した国吉佑樹投手と同期で、むしろ前評判ではエースの梅田の方が評判の高い投手として知られていました。

(投球内容)

 元々中背の投手で、テイクバックも小さくスケールのある投げ方ではありません。球速は、常時130キロ台後半~140キロ台前半ぐらい。それほどボールに威圧感はなく、スライダーやチェンジアップだかフォークのような独特の縦の変化を交えます。

 制球は、枠の中にボールを集めるのには苦にしません。しかしながら、ストレートが高めに浮く傾向があり、ボールにそれほど勢いがないので怖い側面があります。その分、低めのボールゾーンに切れ込むスライダーがあるので、右打者にはインハイにストレート、アウトローにスライダーと言う対角線の配球ができます。現状イマイチ殻を破れないのは、ストレート全体が高いからではないかと考えられます。

 ただ、まだリーグ戦での経験が浅いせいか、マウンドでは落ち着いて地に足の着いた投球ができていません。元来マウンド捌き、投球センスはある選手なので、もう少し六大学の舞台に場慣れして来ると、もっと違う投球が期待できそうです。

(投球フォーム)

 お尻を一塁側に落とせる投手なので、もっと緩急の利いたカーブや縦に鋭く落ちる変化球を修得できる土台はあると思います。そのためには、更に着地までの粘りが出てくると、投球の幅が広げられる可能性があります。

 グラブの抱えが最後ほどけてしまっているので、どうしても両サイドの制球が不安定です。更に足の甲の押しつけはできてるいるのですが、膝小僧に土が着いてしまうほど重心が沈む瞬間があり、その割に下半身が使えないフォームで、ボールが高めに抜け気味です。球持ちも浅いので、もう少しボールを低めに押し込めるようになると良さそうです。

 投球の4大動作においては、「着地」までの粘りは平均的ですが、「開き」が早くボールが見やすい欠点があります。また「球持ち」も浅く「体重移動」も不十分で、イマイチ体重が前に乗ってこないので、ボールが手元まで生きてきません。もう少し小手先で投げるのではなく、腕を強く振って、下半身が上手く使えて来ると、フォームに躍動感、ボールに威圧感が出てくるのではないのでしょうか。

(最後に)
 
 持っている野球センスも悪くないですし、よくなる可能性も秘めています。あとは、いかに自分で投球の引き出しを増やしていったり、自分の欠点を見つめ修正してゆける意識が持てるかだと思います。現状、まだ高校時代の能力を充分発揮するまでには至っていないので、まずは場数をこなし自信をつけることで、地に足の着いた自分の投球ができるようになることではないのでしょうか。今後の投球に、期待してみたいと思います。

(2011年 春季リーグ戦)

 
 
矢部 佑歩(立教大)投手
178/80 右/右
(立教新座出身)

 
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久里 亜蓮(亜大)投手
186/82 右/右
(岡山理大附出身)

 
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斎藤 英輔(青学大)投手
178/76 右/右
(青森山田出身)


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杉浦 稔大(国学院大)投手
188/82 右/右
(帯広大谷出身)

 
 
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山田 智弘(専修大)投手
185/85 右/右
(県立岐阜商出身)


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猿川 拓朗(東海大)投手
183/86 右/左
 (花巻東出身)


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渡辺 圭(東海大)投手
171/69 左/左
(東海大甲府出身)


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西宮 悠介(横浜商科大)投手
180/80 左/左
(佐野日大出身)

 
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岩貞 祐太(横浜商科大)投手
182/75 左/左
(必由館出身)

 

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山岸 大輝(日大国際関係学部)投手
183/82 右/右 
(流経大柏出身)

 
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萩原 大起(愛知学院大)投手
180/80 右/右
(常葉菊川出身)

 
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工藤 悠河(立命館大)投手
179/74 右/左
立命館慶祥出身)

 
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余語 充(立命館大)投手
175/77 右/右 
(愛工大名電出身)

 
同じ3年生の工藤 悠河 と共に、春は立命館の2枚看板として活躍。春のリーグ戦では、7試合 4勝2敗 防御率 0.83(リーグ2位)の好成績で、チームを大学選手権に導きました。

(投球内容)

大学選手権では、龍谷大戦に先発するも、僅か2イニングで降板。Max147キロを誇ると言われていましたが、東京ドームでは135~MAX141キロぐらいで、力で押す投手との印象はありません。

変化球は、スライダーと落差のあるチェンジアップが武器。ただボールが高めに甘く入ることが多く、龍谷打線は見逃しませんでした。牽制・フィールディングなどもまずまずで、凄みよりも、まとまりの好投手タイプといった感じです。

(投球フォーム)

<広がる可能性>

引き上げた足をやや地面に向け二塁側にも送っているので、お尻の一塁側への落としは深くありません。そのためカーブで緩急を効かしたり、フォークのような縦の大きな変化は期待できないタイプ。それでもチェンジアップが落差があるので、その代用にはなっています。着地までの粘りは平均的で、ある程度の球種は扱えるようと思いますが、今のままだと絶対的なキレを望むのは厳しいかもしれません。

<ボールの支配>

グラブは最後まで内に抱えられているので、両サイドの投げ分けは出来ています。ただ足の甲の地面への押しつけが浅く、ボールが上吊りやすいのが課題です。

<故障のリスク>

お尻の落としは甘いのですが、カーブやフォーク、シュート系などを投げないので、肘への負担は少ないはず。腕の角度にも無理はなく、それほど力投型でもないことを考えると、身体への負担は少なそうなフォームです。

<実戦的な術>

着地までの粘りは平均的なのですが、身体の「開き」も並ぐらい。フォームに、とくに嫌らしさもなければ、凄みもありません。

気になるのは、振り下ろした腕が意外に身体に絡まないなど、フォームに躍動感がないところ。これだと変化球も、あまり振ってくれないのではないかと思います。またボールへの体重の乗りもイマイチで、あまり打者の手元まで活きた球が行きません。

(最後に)

現状、関西によくいる好投手の一人いった感じで、来年のドラフト候補といった感じではありません。実戦派を目指すならば、細部へのこだわりがもう一つ。力投派で行くのには、迫力不足の感は否めません。社会人には進むと思いますが、今のままでは埋もれてしまうかなという印象。最終学年に向け、現状に満足することなく、更に上を目指して欲しいと思います。

(2012年 大学選手権)


岩崎 慶侍(京都産業大)投手
185/75 左/左 
(京都すばる出身)


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白濱 尚貴(京都学園大)投手
178//66 左/左 
(明豊出身)

 
(どんな選手?)

 それほど上背はないのですが、手足の長い投手体型を活かし、左サイドから繰り出す独特の球筋に特徴がある投手です。明豊時代は、今宮健太(ソフトバンク)とチームメイトでした。今春のリーグ戦では、4勝1敗 防御率 0.92と安定した成績。

(投球内容)

 左サイド独特の球筋を活かし、コンスタントに135~MAX139キロのストレートを東京ドームで記録。恐らくこれが神宮だったら、140キロ台連発の投球だったと思われます。ただその球速表示以上に、打ち難さを活かした投球が自慢。変化球は、スライダーとのコンビネーションで、それほど細かいコントロールもないのですが、相手からすれば球筋に馴れるまでは厄介な存在なはず。

 牽制は、左投手ですが鋭いものは観られません。ただしっかりランナーを目で牽制してから投げ込みます。フィールディングの動きはまずまずも、クィックはモーションが大きいだけに1.2秒台でも後半とやや遅くなってしまいます。マウンドセンスなどは悪くありませんが、細かいコースの投げ別けが今後の課題でしょうか。

(今後は)

 球の出所がわかり難く、左打者からは背中越しから来るような独特の感覚に陥ります。この手のタイプにしては、球速・球の勢いはそれなりなので、もう少し制球力が磨かれたり、シュート系の球種を身につけて投球の幅を広げたいところ。左サイドから140キロ台を記録し、細かいコントロールがつくようになれば、将来はドラフト候補として名前が浮上する日も遠くはないかもしれません。志しを高く持って、課題の克服に努めてもらいたいものです。

(2011年 大学選手権)

 
高野 圭佑(四国学院大)投手
177/72 右/右 
(呉工出身)


 
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大瀬良 大地(九州共立大)投手
186/82 右/右 
(長崎日大出身)


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大学3年生 野手編



 
山川 穂高(富士大)左翼
175/98 右/右 
(中部商出身)


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四家 祐雅(東日本国際大)右翼
177/80 右/左
(聖光学院出身)

 
(どんな選手?)

聖光学院時代から、その強打は東北地区でも際立つものがありました。東日本国際大に進んでからも、主軸として活躍。今春のリーグ戦では、2本 18打点 打率.514厘(リーグ2位)と活躍。自身2度めの、ベストナインを獲得しました。

(守備・走塁面)

一塁までの塁間は、左打者ながら 4.5秒前後とかなり遅い部類です。そのため守備範囲も狭く、キャッチングなども含めると上のレベルで右翼手としては厳しい気も致します。ただ地肩は基準からそれ以上のものがあるので、返球に関しては悪くありません。左翼ならば、プロでも務まるのではないのでしょうか。

(打撃内容)

左オープンスタンスで構え、打席では高い集中力が感じられます。仕掛けは「平均的な仕掛け」を採用し、ある程度の対応力と長打力を兼ね備えた中距離ヒッター。ただボールを捉えたあとは、豪快なフォロースルーでボールを遠くに運べます。

<長所>

ある程度、始動~着地までの「間」が取れているので、速球でも変化球でも合わせやすい打ち方です。踏み込んだ足元もブレませんし、「開き」を我慢して低めや外角の球に食いついて行けます。リーグ戦でも打率.514厘をマークしたように、対応力と長打力を兼ね備えた勝負強さが自慢。

バット上からミートポイントまで振り降ろしてくるので、大きなロスがありません。更にボールを捉えてからも、大きな弧を描きつつ、フォロースルーを上手く取れています。ボール強く遠くに運べるスイングだと言えるでしょう。

目線も大きくブレませんし、身体の開きも我慢出来ています。軸足にも強さを感じますし、軸が動かないのが良いところです。ヘッドスピード・打球の速さにも光るものがあります。

<課題>

特に大きな欠点はありませんが、しいて言えば、少し打撃の準備である「トップ」を作るのが遅れている気が致します。早い球に立ち後れないように、注意したいところ。

(最後に)

守備・走塁でのアピールが低いのが残念ですが、打つだけなら充分ドラフト級だと評価できます。大学生の中でも、ここまでバットを振れる選手は殆どおりません。守備・走力が足を引っ張らない程度に、それでいて打撃で勝負できる目処がつけば、来年は楽しみな存在ではないのでしょうか。アマでは貴重な、大型野手です。

(2012年 大学選手権)

 
永田 恭一(東北福祉大)右翼
177/77 右/右
(花咲徳栄出身)

 
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中嶋 啓喜(明治大)右翼
180/78 右/右
 (桐蔭学園出身)

 
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平原 庸多(立教大)外野
175/80 右/右
(帝京出身)

 
 
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中村 篤人(亜細亜大)右翼
178/74 左/左
(青森山田出身)

 
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村田 穏行(日大)三塁
177/78 右/右
(PL学園出身)


 
 同じ姓・同じ三塁手ということで、大学の大先輩・村田修一選手にあやかった「村田二世」の異名を持つ強打の三塁手。春は二部での成績でしたが、12試合 3本塁打 9打点 打率.292厘の成績を残し、一部に登場してきました。2年後のドラフト候補として、期待の高まる強打者です。

(今シーズンは)

 初の一部でのシーズンは、14試合 1本塁打 5打点 打率.260厘 という成績でした。それほど4番打者として際立つ数字ではなかったのですが、初のベストナインにも選出されました。

(守備・走塁面)

 残念ながら私の観た試合では、DHでの出場で守備に関してはよくわからず。過去何度か三塁で試合に出ているのを見ましたが、それほど良い意味でも悪い意味でも印象には残っていません。恐らく無難にこなしていたと思うのですが、今後はその辺にも注目してみたいと思います。

 一塁までの塁間を、4.35~4.50秒ぐらいで走り抜けます。これを左打者に換算すると、4.1秒~4.25秒ぐらいに相当しますから、ほぼプロの平均的な走力といった感じでしょうか。リーグ戦でも2盗塁を決めるなど、けして動けない選手ではありません。

(打撃内容)

 とにかくフルスイングはしてきますが、スラッガーと言うよりは広角に打ち返す中距離打者のイメージがあります。実際、本家・村田修一も日大時代は、その傾向が強かった選手でした。それでも東都で残したホームランの数は破格だったので、そう考えるとスケールでは数段劣ります。

 まずこの選手は、仕掛けが「早すぎる仕掛け」で、投手の重心が上がりきる前に、もう自分の足を引き上げて長くボールを待ちます。ここまで早いと、投球フォームによってタイミングが狂わされてしまうので、通常プロの打者は行いません。よりこの仕掛けを見ていると、アベレージ色が強く、体の強さで長打を放っている印象があります。

 ただ強打者にしては、バットの振り出しが悪くないのが特徴。ただスイングの際に、バットの先端であるヘッドが下がり気味で、これがボールをフェアゾーンに落とす確率を減らしています。

 踏み込んだ足元は、極力ブレは防げています。ただ打ち終わったあとに、軸足の形が崩れるようなバランスの悪いスイングなのは気になります。ボールを引きつけて叩いているのではなく、体勢を崩してでもとらえにく行く打者に多く見られる傾向です。安定感や強打者としては、どうなのかな?という疑問は残ります。

(将来に向けて)

 あくまでも自分は、中距離打者なんだという意識を持ち続けていれば良いと思います。周りの「村田修一二世」なんだという言葉に惑わされて、自分の打撃を見失うのが怖いですね。

 プロに行ける器がどうかは、現時点ではまだわかりません。今年・来年とまだある選手ですから、じっくりとその能力を見極めて行きたいと思います。ただこれからは、大学日本代表など、リーグを越えた活躍も期待されると思います。そういった中で何を得て、今後に活かすことができるのか、その成長ぶりに期待します。

(2011年 秋季リーグ戦)

 
陽川 尚樹(東農大)内野
178/79 右/右
(金光大阪出身)

 
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津川 智(近畿大)外野
188/80 右/右
(広陵出身)

 
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梅野 隆太郎(福岡大)捕手 
173/72 右/右 
(福岡工大城東出身)


 
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対馬 和樹(九州共立大)捕手
181/86 右/右 
(駒大苫小牧出身)


(どんな選手?)

 駒大苫小牧時代の2年生時に北海道で観て、その将来を期待していた選手でした。しかしドラフト候補としては騒がれないまま、九州共立大にひっそりと入学。しかし1年時から正捕手を掴むなど、やはり確かな資質があったのは間違いありませんでした。大学選手権ではリーグ戦で打率.205厘だったにも関わらず、4番打者で起用されるなど、その思いっきりの良いスイングに期待が高いようです。

(ディフェンス面)

 ミットをしっかり示し、グラブも下に下げません。昨年までは、グラブを一度地面に降ろす癖があったのですが、そういった癖もなくなりました。元々打球への反応も素早いですし、ワンバウンド処理も下手ではありませんでした。そういった部分の技術は、更に磨かれた気が致します。福井工大戦では、塁間1.8秒台前半のスローイングを魅せる場面はなかったものの、地肩の強さは本物です。ガッチリした体格ですが、フットワークも機敏。更に投手を叱咤激励しながらプレーする強気の選手ですが、まだまだ先輩投手相手にだけに、そういった傾向は高校時代よりも弱い気が致します。ただディフェンス力の信頼は、極めて高いのではないのでしょうか。

(打撃内容)

 体が強いので、当たれば強い打球が放てます。長距離打者ではないのですが、足を大きく引き上げて、思いっきり踏み込み振り切るスイングが魅力です。

 スクエアスタンスで構え、もう少し構えがリラックスできていると良いですね。投手の重心が下がり始める前に足を大きく引き上げる「早すぎる仕掛け」を採用。その足を真っ直ぐ、思いっきり踏み込んできます。ただ少し残念なのは、踏み込んだ足下がブレてしまう点。そのため開きが我慢できずに、打ち損じも多くなってしまいます。そこを改善できると、随分と打率は変わって来るように思えます。

 あらかじめグリップをトップの位置に添えており、そこから振り出します。バットの振り出しは平均的ですが、大きな弧を描きつつ、思いっきり最後まで振り抜きます。この選手の良さは、何より思いっきりがいいことにあります。

(最後に)

 まだまだ打撃では粗い部分がありますが、気持ちで負けていないのが良いところ。これにもう少し確実性が出てくると、捕手としては合格ラインでしょう。ディフェンス力も確かなものがありますし、最終学年までの成長が楽しみです。志しを持って、世代を代表する捕手として活躍して行って欲しいと思います。

(2011年 大学選手権)



(どんな選手?)

 2年春の春季北海道大会で見て、最終学年ではドラフト候補として騒がれるだろうと期待していた選手です。しかし最終学年では、そのプレーを確認できず。結局それほど騒がれることなく、どうしているのかな?と思っておりました。しかし今回の大学選手権では、1年生ながら九州共立大のマスクをかぶり、思わぬ再会を果たしました。

(ディフェンス面)

 ミットをしっかり投手に示すのですが、一度降ろしてしまう癖があります。ただ打球への反応もよく、低めへのミットの出し方も悪くないので、それほど悲観しなくても好いかもしれません。ボールをしっかり押し込めるキャッチングもあり、捕球は好い選手だと思います。

 高校時代は、投手を叱咤激励するような強い返球が見られましたが、まだまだ1年生と言うこともあり、先輩に遠慮しているのか?軽く返球している場面が目立ちます。スローイングも塁間1.8秒台前半と、捕ってから素早さ・地肩の強さは目を惹きます。ただ投手も悪いのですが、モーションを盗まれるケースも多く、中央学院大戦では、盗塁を多く許しておりました。まだまだ素材に頼った部分もあり、実戦に即した術を磨いていって欲しいと思います。

(打撃内容)

 塁間4.4秒前後(左打者換算で4.1秒前後)と、かなり動ける身体能力の持ち主です。身体も強いので打球も強烈なのですが、まだまだ粗いと言うか脆い印象は否めません。

 スクエアスタンスで、グリップの高さは平均的。腰の据わり・全体のバランスはイマイチなものの、両目で前を見据える姿勢は悪くありません。

 仕掛けは「遅めの仕掛け」を採用するなど、強打者・スラッガータイプ。軽く足を真っ直ぐ踏み出しますが、踏み込んだ足下が地面から離れるのが早いタイプなので、基本的にセンターからレフト方向に引っ張るタイプだと思われます。

 高校時代同様に、バットを寝せて出して来ます。そのためボールを捉えるまでに、やや遠回りの軌道を辿ります。ただバットの先端は下がらないので、ドアスイングと言うほどではありませんが、確実性の低いスイングです。

 目線のブレは並ですが、腰の開きはやや早く、軸足も崩れ気味です。当たれば大きいですが、基本的に確実性に乏しいタイプかと思います。この辺の打撃レベルの向上が、今後の課題でしょうか。

(今後に向けて)

 捕手としての素材は、改めてプロを意識できる素材だと思いました。ただ、まだまだ実戦力には乏しい部分もあり、打撃も含めて今後4年間で、何処までの選手に育つのか気になります。4年後は、マスコミやスカウトからも騒がれる、真のドラフト候補へ育って頂きたいと思います。

(2010年 大学選手権)



大学2年生 投手編



 
玉井 大翔(東農大生産学部)投手
178/68 右/右
 (旭川実出身)

 
(どんな選手?)

 1年生ながらリーグ戦で、5勝0敗 防御率 0.21 と素晴らしい成績を残しました。大学選手権二戦目の慶応戦では、ロングリリーフで、その存在感を全国に知らしめました。

(投球内容)

 オーソドックス右上手投げ投手ですが、球速は130キロ台後半~140キロ台中盤まで到達。特に打者の内角に厳しく突く球が目立ちました。また曲がりながら沈むスライダーにも威力があり、この球とのコンビネーションで投球を組み立てます。

 おおよそ両サイドに球散らせ、勝負どころでは厳しいところを突けます。マウンド捌きも経験豊富な印象で、ピンチでも動じずに投球。クィックも1.0秒台前後と高速で、牽制などは見分けが難しく、思わず一塁走者が刺される場面も観られました。持っている野球選手としてのセンスが高いのでしょう。肉体の資質よりも、そういったセンスで相手牛耳るタイプです。

(投球フォーム)

 静かにおとなしめに入るフォームで、一塁側へにはお尻を落とせます。そのためもっと見分けの難しいカーブや縦の変化も身につけそうなものなのですが、着地までの粘りがなく時間が足りないのが今後の課題でしょうか。

 グラブをしっかり抱えきれていないので、フォームは暴れ気味。足の甲の押しつけも、やや甘い傾向にあります。球持ち自体が良いので、これでもある程度の制球を保てていますが、もっと高い精度の制球力を追求するのならば、この辺の細かい部分まで神経を行き届かせて欲しいところ。
 
 体の「開き」は平均的で、「着地」までの粘りが作れれば、もっとフォームにイヤらしさが出てくるはず。腕の振り・体重移動に関しても、可も不可もなしといった感じでしょうか。

(今後は)

爆発的に資質を伸ばしてゆけると言う伸びしろは、正直感じません。ただ一年生にして、確かな実績を残しましたから、その段階で全国を経験できたことは、新たな目標を持つためにも大きかったと思います。これから卒業するまでに、何処まで資質を高めてゆけるのか、じっくり見守って行きたいと思います。

(2011年 大学選手権)

 
風張 蓮(東農大生産学部)投手
181/82 右/右 
(伊保内出身)

 
(どんな選手?)

 昨年・岩手の逸材として、プロから熱い視線が送られた選手。結局は進学しましたが、この春は 4試合 0勝0敗 防御率 2.25 とリーグ戦を経験し、高校時代成し得なかった全国の舞台にも登場いたしました。

(投球内容)

 負けん気の強そうな顔から、球威と球速を兼ね備えたストレートを投げ込んできます。その球速は、130キロ台後半~MAX144キロ。変化球は、110キロ台後半の横滑りスルスライダーとのコンビネーション。

 まだまだ細かいコントロール・投球術はないようで、力のある球をストライクゾーンの枠の中に投げ込んで来るといった感じです。制球力・球種・リズム・マウンド捌き、すべてのおいて、これからの投手との印象を受けました。

(投球フォーム)

 お尻を一塁側にしっかり落とせますし、着地までのタイミングは悪くはありません。そのため将来的に、見分けの難しいカーブで緩急をつけたり、縦に鋭く落ちるフォークのような球を修得し、投球の幅を広げてゆける可能性は秘めています。

 足の甲での押しつけは悪くありませんが、グラブを抱える意識がないので、フォームが暴れて制球が安定しません。ボールを前で離せる「球持ち」の良さはありますが、まずは投球フォームの基本を身につけ、ストライクゾーンにボールが行くようにしたいところ。

 「着地」が平均的なため、「開き」も早すぎることはありません。少し無理に腕の角度を付けている印象で、腕の回旋がスムーズでないのは気になります。しかし「球持ち」は、前に肘が出て悪くありませんでした。「体重移動」も悪くないので、もっと腕を強く振れるようになれば、まだまだボールは速くなるはず。土台さえ構築できれば、将来は150キロ近い球速を、連発できるポテンシャルは秘めていそうです。

(今後は)

すべてにおいて、学ばないと行けないことが多い素材型です。これからは、本人の強い意識と教える側の指導にもよりますが、どんな風に育つのかは想像できません。ただ先発で試合を作るタイプと言うよりは、馬力で圧倒するタイプに育つ可能性は高そう。先発は、玉井に任せて、試合の後半を担うような役割になって行くかもしれません。お互い切磋琢磨して、大きく育っていって欲しいと期待します。

(2011年 大学選手権)

 
有原 航平(早稲田大)投手
187/93 右/右 
(広陵出身)

 

 昨年の高校NO.1投手と言われ、もしプロ入りを宣言していれば、ドラフト1位指名されたことは間違いない。そんな彼が、大学球界屈指の東京六大学に進学してきた。

(投球内容)

 春のリーグ戦では、常時145~150キロ級の球でグイグイ押すも、六大学レベルでは通用しなく、1勝1敗 防御率 5.33 の成績に終わった。この経験から、秋は少し球速を殺し、制球を重視でピッチングをするも、元来細かい投球ができるタイプではない。高めに浮いた球を痛打されたり、開きの早いフォームのせいか、甘くない球でもヒットを浴びやすかった。結局秋も、1勝2敗 防御率 6.11 と成績は改善されなかった。

 変化球は、スライダー・チェンジアップ・カットボール・フォークなど、結構いろいろな球種を投球に織りまぜているように思える。しかし実際は、ほとんどスライダーとのコンビネーション。フィールディングは、大型故にやや緩慢だが、ベースカバーは遅くない。牽制も鋭いし、クィックも1.15~1.25秒でまとめられるなど悪くない。

 ただ淡々と投げ込んでいる感じで、投球の「間」や駆け引きはイマイチ。更に先に上げたように、ボールが高かったり、見やすいフォームで球速ほど苦にならない。この点を改善されないと、今後も同じ事の繰り返しだろう。

(投球フォーム)

<広がる可能性>

 お尻を一塁側に落とせないフォームなので、見分けの難しいカーブやフォークのような縦の大きな変化球の習得は厳しい。そのため球速のある小さな変化球を中心に、投球を組み立ててゆくことになるだろう。

<ボールの支配>

 グラブは、最後まで内にしっかり抱えられているので、両サイドの制球は安定。ただ足の甲の押し付けが浅く、どうしてもボールは上吊りやすい。また「球持ち」もイマイチで、指先の感覚はよろしくない。そのため大雑把にボールをコントロール出来ても、細かい制球力は期待できない。

<故障へのリスク>

 お尻が落とせないが、カーブや縦の変化、あるいはシュート系の球を多く投げないので、体への負担は大きくないだろう。降り下ろす腕の角度にも無理はなく、肩への負担は大きくなさそう。そういった意味では故障はしにくく、タフな活躍が期待できるタイプ。

<実戦的な術>

 「着地」までの粘りは平均的で、体の「開き」は少し早い。特に彼の投球フォームは、常に打者に正対して投げるフォームなので、ボールが見やすいのだ。

 腕は強く振れていて良いのだが、「体重移動」はもうひとつなので、ボールに体重が乗っていっていない。そのため球速ほど、打者の手元までボールが来ないのだろう。

(将来に向けて)

 高校の2年~3年にかけての急成長も、技術的な成長は殆ど見られなかった。それは、肉体の成長で、大きくスピードアップを遂げた点でしかなかった。そのため本当の意味で、実戦的な投球フォーム、投球術を磨ききらないまま大学に進学。六大学レベルでは、それを誤魔化すことができなかった。

 すなわち、今のまま同じことを繰り返しても、けして成績は良化しないだろう。ここは意識を変えて、技術的な部分まで踏み込んだ改善を試みないと、単なる素材型でこのまま終わることになりそうだ。そのことを本人が、この一年間で痛いほど実感したはず。これからが、彼の本当の真価が問われることになりそうだ。

(2011年 秋季リーグ戦)

 
山崎 康晃(亜細亜大)投手
177/72 右/右 
(帝京出身)

 
(どんな選手?)

 帝京高校時代も中背の体格から、鋭い腕の振りを生かしてMAX144キロのストレートを投げ込んでいました。この神宮大会では、緒戦の愛知学院大の先発を任され、MAX147キロを記録するなど、着実な成長を感じさせてくれました。ストレートの勢いだけならば、すでにドラフト上位指名レベルの選手達とも、ヒケを取らないのが彼の最大の魅力でしょうか。

(投球内容)

 手元までしっかり伸びて来る球質で、球速も常時145キロ前後を記録。高校時代よりも、ワンランク球速を増してきた感じが致します。時々甘い球もあるのですが、両サイドにボールを散らせつつ、スライダー・チェンジアップの縦・横の変化を織り交ぜ、相手の的を絞らせません。

 フィールディングはあまり上手くなさそうなのですが、クィックは1.0秒台で投げ込めるなど、動作は鋭いです。それほど間合いやボールを出し入れできるような、高い投球術は感じません。元来はやはり、短いイニングの方が向いているように思えます。

(投球フォーム)

<広がる可能性>

 引き上げた足を地面に向けて伸ばすので、カーブで緩急をつけたり、フォークのような空振りを誘うような縦の変化は望めません。それでも「着地」のタイミングは悪くないので、球速の速い変化球を中心に、投球の幅は広げられそうです。

<ボールの支配>

 グラブは最後まで内に抱えられているので、両サイドの投げ分けは安定。ただ足の甲での地面の押しつけが爪先だけなので、どうしてもボールが上吊りやすいのが気になります。「球持ち」はボールを前で離せているので、将来的にはもっと細かいコントロールの習得も期待できるかもしれません。

<故障のリスク>

 お尻が一塁側に落とせないので、縦の変化を多投するのは気になります。ただこれが、フォークではなくチェンジアップならば、肘への負担は軽減されそう。ただ振り下ろす腕の角度も結構つけているので、肩への負担も少なくはないでしょう。結構な力投派なので、日頃から体の手入れには十分な注意が求められます。

<実戦的な術>

 「着地」のタイミングは早すぎることはありません、したがって体の「開き」も平均的でしょうか。高校時代は、かなり体が突っ込む欠点があったのですが、その辺はだいぶ改善されています。

 腕も鋭く振れているので、速球と変化球の見分けは難しいです。ただ「体重移動」は発展途上で、まだ十分体重が乗せられている感じは致しません。この辺が改善されてくると、もっと球威のある球も、打者の手元まで投げられそうです。

(今後は)

 今季は、5試合に登板して防御率 1.17 と安定。更に、イニングを上回るほどの、奪三振を奪いました。そういった意味では、大学球界でもトップクラスの球を、すでに身につけつつあります。

 その一方で、まだ投球が一辺倒な部分があり、投球を磨く必要があるでしょう。一年生の時点で、ここまでのレベルに達してしまったわけです。残りの3年間で、いかに地に足をつけて実戦力を磨けるのか、今後の成長が期待されます。そういった成長を積み重ねてゆけば、最終学年ではドラフト上位候補として注目されるまでになりそうです。

(2011年 神宮大会)

 
西山 勇弥(福井工大)投手
179/75 右/右 
(京都府立工出身)

 
(どんな選手?)

 高校時代は、春季京都大会で実際に観たことのある選手です。当時は、MAX142キロを誇る投手と言う触れ込みでしたが、観た印象ではスライダー投手との印象が残っております。ただ大学選手権では、すべてストレートだけで押す投球でした。

(投球内容)

 テイクバックが小さいなフォームから常時135キロ前後~MAX139キロ。球速以上にボールには勢いが感じられました。大体球速以上に勢いを感じさせる投手と言うのは、それ以上の球速を秘めているか、将来更に球速を伸ばして行ける投手が多いと経験的に思います。高校時代計測した時が、MAX86マイル(137.2キロ)だったことを考えると、この一年でも緩やかに球速を伸ばしていることがわかります。ただ制球はアバウトで、力任せで投げている感じが致しました。

 高校時代に、もう少しじっくり投球を観た時は、外角低めへの制球に優れ、そこに切れこむスライダーに絶対的な自信を持っているように感じられました。そういった投球も、大学で徐々に先発などを任せられるようになると、これから見られるのではないのでしょうか。

(投球フォーム)

 お尻の落としは、けして一塁側に落とせていないわけではないのですが甘い傾向にあります。着地までの粘りも平均的で、見分けの難しいカーブや縦に鋭く落ちるフォークなどの修得により、投球の幅を広げてゆくのは難しいかもしれません。

 グラブは比較的最後まで体の近くにありますが、足の甲の押さえが浮いてしまい上手くできません。そのためボールが抜けてしまうことも少ないないようです。腕の振りにも無理はなく、故障への可能性は低そう。

 小さなテイクバックの上にグラブで上手くリードしながらボールを隠し、打者からは突然ボールが見えて来る感じで長くボールを隠せております。開き自体は平均的ですが、球持ちも悪くなく、まずまず実戦的です。

 腕も振れているのですが、足の甲の押さえができないことから、下半身のエネルギー伝達が上手く行かず、体重移動に大きな課題を抱えます。

(今後は)

リーグ戦では、5試合で1勝1敗 防御率 2.63 と経験も積みました。高校時代では無縁の全国の舞台も経験し、この投球をいかに今後に活かすか注目されます。福井工大の将来を担う存在になるのではないのでしょうか。今後の活躍に、期待してみたいと思います。

(2011年 大学選手権)



大学2年生 野手編



 
伊藤 諒介(法大)三塁&左翼
172/78 右/左
 (神港学園出身)

 
(どんな選手?)

 神港学園時代は、あの中田翔(日本ハム)の高校通算本塁打を塗り替え、94本もの本塁打を放った小さなスラッガーです。法大に進学した今春も、いきなり11試合に出場し、2本塁打・6打点・打率.300厘と言う好成績を残しました。次代の六大学のスター選手として、その成長が期待されます。

(打撃内容)

 神港学園時代も言った通り、凄まじいスイングをする選手です。前足を軽く引いて、グリップを高く捕手側に強く引いて構えます。そのため構えから力みが感じられるのが、なんとも惜しいところ。もう少し力を抜いて、余裕を持って打席に入れると好いですね。

 仕掛けは「遅めの仕掛け」に属するように、ギリギリまでボールを引きつけ、一気に叩く生粋のスラッガー。足をほんの少しだけ浮かし、ベースに離れた方向に踏み出すアウトステップ。踏み込んだ足元は、なんとかブレずにスイングできますが、その足が早く地面を離れるので、基本は引っ張って巻き込むタイプ。そのため外角低めへの対応は、かなりつらそうです。

 トップを比較的早くつくるので、速い球にも立ち遅れません。振り出しの角度も悪くなくアッパースイングですが、大きな弧を描きながら、何よりフォロースルーを豪快に使ってきます。振り終わったあとに、グリップが高い位置まで引き上げられており、ボールを遠くに運ぶことができます。目線のブレは小さいのですが、腰の逃げは早く、身体が前に突っ込む傾向があります。すなわち前のカベが、早く開いてしまいがちです。

 身体は小さいのですが、身体に非常に力がある上に、仕掛け・フォロースルーなどの動作が、生粋のスラッガーであります。この選手が、この体格でも高校通算本塁打を塗り替えたのには、天性のスラッガーとしての資質を持っているからです。

(守備・走塁面)

 三塁手としては、キャッチング・フットワーク共に、危なっかしく見えます。打球への反応や肩はまずまず強くスローイングは好いので、もう少し安定してくれば三塁を任せられるかもしれません。

 走塁も塁間4.35秒前後と、左打者の基準である4.2秒には、かなり劣ります。現状、守備・走力でのアピールには欠け、やはり打撃で勝負といったタイプです。

(今後は)

 問題は、研究され外角中心の配球をされた時に、以下に結果を残せるかでしょう。ただ現時点では、左方向への打撃には課題を残すだけに、秋以降の成績が心配です。そういった欠点を一つ一つ乗り越えて行ける資質があったならば、素晴らしい記録を残すのではないのでしょうか。彼の長打力は本物だけに、安定して使ってもらえるだけの確実性・守備力・走力の向上を望みたいと思います。六大学の本塁打記録を、ぜひ塗り替えて欲しい逸材です。

(2011年 春季リーグ戦)



大学1年生 投手編



尾山 将悟(八戸大)投手
185/77 右/右 
(北海学園札幌出身)

 

(どんな選手?)

 昨年の北海道屈指の本格派として、プロからも注目。リーグ戦では、僅か2試合・3イニングのみの登板でしたが、大学選手権2回戦の亜細亜大との大一番で先発し、期待の高さを伺わせました。

(投球内容)

岩隈久志のようなスラっとした体型から、力感は感じられませんがバランスの取れた投球が印象的。それでも東京ドームの厳しいガン表示で、常時135~MAX140キロぐらいを記録するなど、ボールに角度と手元でのグンとした伸びを感じさせます。

変化球は、スライダーとチェンジアップ。まだ空振りを取れるような絶対的な球種はありません。枠の中にボールを集められる制球力はあるので、四死球で自滅し試合を壊すタイプでもありません。しかし枠の中での細かい投げ分けができず、ボール全体も高く集まるのが気になります。

特に「間」を使うとか、微妙な駆け引きを使う投球センス溢れる投手でもないので、今は淡々と自分のボールを投げ込むといった感じに終始。投球に、自分の色をつけてゆくのは、これからの投手との印象を受けました。

(投球フォーム)

<広がる可能性>

お尻を比較的一塁側に落とせることからも、見分けの難しい腕の振りのカーブで緩急をつけたり、縦に鋭く落ちるフォークで空振りを誘う球を習得できる可能性は感じます。ただそのためには、「着地」までの粘りを身につける必要があり、身体のひねり出す時間を確保できるようにしたいですね。

<ボールの支配>

グラブは最後まで内に抱えられている割に、両サイドの投げ分けが出来ていません。その理由は、「球持ち」が浅く、まだまだ指先の感覚が悪くボールがバラつくため。また足の甲も地面から完全に浮いてしまい、ボールが上吊ってしまいます。

<故障のリスク>

お尻が落とせるので、無理なく身体を捻り出すことができます。また振り下ろす腕の角度はありますが、その割に無理に振り下ろしている感じは致しません。肩・肘への負担は少ないフォームだと考えられます。

<実戦的な術>

「着地」までの粘りが悪いので、打者からは苦になく合わされやすいフォームで、嫌らしさがありません。ただ身体の「開き」自体は、平均的に見えます。

振り下ろした腕は身体に絡んで来るので、速球と変化球の見分けがつきにくいはず。ただボールに体重が乗せられず、ウエートの乗った球が打者の手元まで行きません。手元までの伸びはあっても、それほど球威のある球が行かないのはそのせいでしょう。

(投球フォームのまとめ)

「開き」こそなんとかなっていますが、「着地」「球持ち」「体重移動」には、まだまだ課題を残します。まだまだ投球術含めて課題も多く、技術的にも発展途上の印象は否めません。

(最後に)

何か「これは!」という武器があるわけではなく、現状全体的にパワーアップ・技量アップすることで結果を残してゆく総合力タイプの投手だと思います。

ただ大きな破綻こそありませんが、投球のメリハリに欠けるマウンド捌き。技術的に課題の多い投球フォームなど、これから学ばなければ行けないことは山積みです。

肉体のパワーアップと平行して、技術への意識も持ち続けられれば、卒業する頃にはドラフト候補として再び注目されても不思議ではありません。持っているものは確かなので、それを膨らませてゆくことを期待します。

(2012年 大学選手権)